1月に入り冬の寒さも厳しさを増してきて、週末ライドに出るのもちょっと億劫になってくる季節ですね。
そんな冬のライドを快適にするためには、アウターに加えて、インナーウェアも重要になってきます。
真冬に標高の高い峠を攻めるときに特におすすめしたいインナーウェアは、やはりOUTWET(アウトウェット)です。
その中でも型番WP4は首元までしっかり保温してくれるのでおすすめです。
気温3度の冬の午後、ヤビツ峠のヒルクライムにアウトウェットを着用して挑戦してきたライドでのインプレを今回はレポートします。
OUTWET(アウトウェット)WP4のスペックとインプレ
アウトウェットのパッケージはこちらです。
光沢のある外装で高級感もあり、上下にイタリアの国旗が施されているのも所有感をくすぐります。
そう、アウトウェットは、イタリアのブランドです。
究極の快適性を実現したハイテクアンダーウェア
キャッチコピーは「PERFORMING THE DIFFERENCE」
品質と性能に圧倒的なこだわりを持って作られたスポーツ用のハイテクアンダーウェアです。
汗の処理とそれを逃す透湿性を追求して開発されたハイテク素材「ドライヤン」を使用し、独自の縫製法で実現したワンサイズ展開というシンプルな商品群で、サイクルスポーツに限らず様々なスポーツシーンで世界に身止まられたメーカーです。
極寒に立ち向かうハイネック仕様の防寒アンダーウェアWP4
今回のライドでおろしたのが、アウトウェットの中でも真冬向けのシリーズのWP4。
-20℃までの推奨温度に入っているまさに真冬のスポーツシーンのためのアンダーウェアです。
夏用のLPシリーズのメッシュ状のアンダーウェアに比べると、かなり厚目の生地で作られており、断熱性に優れていることが一目でわかります。ところどころ模様のように記事が薄くなっている部分があり、吸水以上に汗を逃す透湿性を向上するために緻密な設計がされていることがわかります。
私が購入したのがWP4で生地も厚め、ハイネックも首全体を2重に守るくらい長めのモデルです。
冬用のWPシリーズとしてはもう少し首回りがスッキリしたWP3もあります。
ワンサイズ、かつ、運動を妨げない、驚きの伸縮性
アウトウェットには基本的にサイズがありません。
夏用、春秋用、冬用と異なるモデル展開はありますが、全てFREEのワンサイズです。
男女問わず、大人であればこのサイズでまかない切れるほど、ハイテク生地ドライヤンの伸縮性は高く、ストレスなく体にぴったりフィットします。
また、この伸縮性があることで、上半身はそれほど動かさないサイクルスポーツですが、ダンシングの時などの激しい動きでも生地がしなやかに伸縮するため、引っ張られるような不快感は全く感じません。
この伸縮性もアウトウェットのすごいところです。
夏用アウトウェットLPシリーズレビューはこちら。
真冬のヒルクライムでアウトウェットの性能はどこまで感じられるか!?
年末にヤビツ峠を攻めました。
近くの万葉倶楽部の駐車場からロードバイクで5分でヤビツ峠にたどり着き、ヒルクライムアタック開始です。
ヤビツ峠自体は、標高761mとそれほど高い峠ではありませんが、平地に比べれば気温がググッと下がっていきます。
「100mにつき気温は0.6℃下がる」
という定説からすれば、山頂付近では4.5℃ほど気温が下がると考えていいでしょう。この日は、冬の曇り空だったため、昼でも最高気温も上がらず4℃程度でした。
つまり、山頂では氷点下0℃くらいまで冷え込む覚悟が必要です。
スタート〜ヤビツ峠入口まで
アウトウェットWP4の上には、みんな大好きパールイズミのウィンドブレークジャケットを羽織る2枚体制。
足回りはビブショーツに、パールイズミのウィンドブレークタイツの2枚体制。
これが私なりの冬ライド装備です。
予備として、オールシーズンのウィンドブレーカーを背中のポケットに一枚忍ばせておきます。
ウィンドブレーク ジャケット
ウィンドブレーク ロングタイツ(パッド付き)
パッド付のロングタイツの方がかさばらないのでおすすめです。
ただ、私は経済的な節約もあり、夏用ビブショーツを冬も履くので、パッド無しのロングタイツを買いました。
ウィンドブレーク ロングタイツ(パッド無し)
スタート時点でこの格好でしたが、気温4℃あれば、ほとんど寒さを感じません。
唯一、顔に風が当たると寒くなります。
冬のライドで寒いのは、「スタート」と「止まったとき」
冬のライドで寒い瞬間は限られています。
走る前に外に出た瞬間と、ある程度走ってから、休憩などで止まっているときです。
スタート時点では多少寒さを感じるくらいのウェア構成がおすすめです。
なぜなら、走り始めて5分ほどで、運動によってあたたかくなるからです。
この日は、アウトウェットWP4の厚めの生地のおかげで寒さゼロでしたので、もう少し気温が下がる1月下旬でもこの装備で行けることを確信しました。
あとは、止まったときの寒さが検証ポイントになります。
これは、かいた汗が冷えて感じる寒さです。運動している間は問題ないのですが、止まった瞬間、体の中から熱が作られないため、一気に体が冷えてしまいます。
ヒルクライムを登り切って、頂上で休憩しているときにどれくらい寒いか?
アウトウェットならば、走っている最中に汗をうまく逃して、多少は乾かしてくれるので、それほど寒さを感じないのではないかと期待しています。
ヤビツ峠ヒルクライム
ヤビツ峠は、国道246の交差点から、標高761mの頂上まで約10kmほど。
坂を登った感をたっぷり味わうことができます。
序盤は1kmくらいはアップダウンもあってスピード感があるのですが、蓑毛の神社の鳥居が見えた瞬間からが本番です。
あとはただただひたすら耐え続けるのみです
というわけで、ヒルクライム中は、真冬なのかと思うくらい汗がにじみ出てきます。
高負荷の運動を続けているので暑いのです。
時折、息が上がってペダルをほぼ回していない瞬間があっても、全く寒さなどは感じません。
峠の頂上で小休止のときは!?
そんなこんなで、ヤビツ峠を登りきり、山頂の標高761mに到着しました。
この景色は、山頂ではなく少し下の菜の花展望台付近ですが、このくらいの絶景が楽しめるのはヤビツ峠のいいところです。夜景も綺麗でしょうが、ロードバイクだと夜道のダウンヒルが怖いので見たことありません。
さて、ヤビツ峠山頂ですが、山頂といっても崖の谷間のようになっていて、木々も高いため、日がほとんど差し込みません。そして、推定気温は、氷点下付近の0℃。アウトウェットの真価が問われます。
山頂到着後、ベンチにロードバイクを止め、自分は腰掛けて見ます。
3〜5分経過しても、体温は高くそれほど寒さを感じません。むしろ暑いくらいなので、ジャケットのファスナーを下げ、体温調整をします。
ジャケットの隙間から手を入れ、アウトウェットの表面を触ってみると、ほんのりと汗で湿っています。
1時間弱ほど汗をかき続けた割には、びちゃびちゃ感はほとんど感じません。これがアウトウェットのすごいところです。
走っている最中から、うまく汗を逃して、生地の表面に移し、ジャケットの背中あたりから汗を逃してくれているのです。
(ウィンドブレークジャケットも、その辺ちゃんと考えているジャケットというのも重要ですが)
しかし、さらに2、3分するとさすがに寒さを感じ始めました。
もう少し我慢できそうでしたが、ダウンヒルがあることを思い出し、早速、山を降りることにしました。
寒さが決定的になってからダウンヒルをすると凍え死にそうになります。
その後、ダウンヒルは、前方に車がいたせいもあって、それほどスピードを出さずにくだりましたが、昨年冬の奥多摩の風張峠のダウンヒルのような尋常じゃない寒さを感じることもなく、裾野まで快適に降ることができました。
通常なら、ダウンヒル用にウィンドブレーカーを羽織ってもいいくらいでしたが、今回は忘れてしまっていたにも関わらず、寒さはほとんど感じなかったので、アウトウェットの力をより実感する結果となりました。
アウトウェットWP4の真冬の防寒インプレッションまとめ
アウトウェットの冬用アンダーウェアのWPシリーズは、やはりサイクリングシーンでは最高のパフォーマンスを発揮してくれました。
アウトウェットWP4
アウトウェットWP3
アンダーウェアとともに大事なのは、ジャケットです。
冬はただあったかい防寒ではなく、前方からの風を防ぐ「防風」と背中から熱や汗を逃す「透湿性」を兼ね備えた機能的なジャケットをアウトウェットに合わせて着ることが重要です。
せっかくアウトウェットで汗を逃がそうとしているのに、ダウンジャケットやウィンドブレーカーのような熱や汗を逃す機構が全くないアウターを羽織っては、効果が全くありません。
ウィンドブレーク ジャケット
私はパールイズミのウィンドブレークジャケットで二冬を乗り越えましたが、まだまだこれだけでも行けそうな気分です。
もっといいものや高価なものもありますが、コスパで見るとパールイズミが最高です。
ASSOSのジャケットも狙ってはいるんですが。
さて、アウトウェットWP4とウィンドブレークジャケットで年末年始のライドに出かけてみましたが、結論から言えば、まだまだ余裕です。関東エリアの冬であれば、この装備で乗り切れそうです。
あとは、保険のウインドブレーカーを背中に入れるのを忘れないというのが重要です。