ロングライド向けホイール選び5つのポイントとおすすめモデル10選

ロードバイクを始めたばかりの頃は、自転車で100kmなんて本気ですか?!とビビってました。

しかし、慣れてくると「ちょっと100km走ってくるね。」となるから不思議なものです。佐渡ロングライド210も無事完走できました。

ロングライドはロードバイクの大きな楽しみ方の一つです。

走れる距離が伸びれば、1日で行ける場所が増えて行くので、どんどんロードバイクが楽しくなります。

平日は週末ライドの行き先を悩むのが本当に楽しみになります。

そんなロングライドに挑戦したい初心者ライダーの方々や、これからもっと速くもっと遠くへ行こう!と考えるロングライダーズの皆様に、ロングライド向けホイールの選び方とおすすめホイールを紹介して行きたいと思います。

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ロードバイク:ロングライド向けホイールの選びの5つのポイント

当たり前のことですが、ロングライドは長距離なので、長時間走り続けます。

長時間ストレスなく走り続けるためのホイール選びのポイントを上げて行きます。

⑴足を残せるホイール

・巡航性能が高い

ホイールを検討するときに軽さを気にする人も多いと思いますが、軽いと漕ぎ出しは楽になりますが、巡航ではペダルを常に回し続ける必要があり、足を使ってしまいます。ある程度の重量がある(リムが重い)ホイールを選ぶと、ホイールが回転した後は慣性で回転を持続しやすくなります。

(脚力に自信あるなら)空力性能のあるディープリムホイールもアリ

巡航速度35km/h超を維持する高速ロングライドをする熟練者ならば、リムハイト50mmのディープリムホイール導入してもいいかもしれません。空気抵抗を軽減して高速を維持しやすくなります。ただ、リムハイトが高いと「剛性が高い」「振動吸収性が低い」などデメリットもあるのでロングライドに必ずしも向いている訳ではありません。巡航30km/h程度までゆったり走るロングライドならばディープリムの効果も活かせません。

・程よい剛性

脚力にもよりますが、剛性が高いホイールはより足を使いやすい傾向にあります。ロングライドでは一定ペースでペダルを回し続けた方が消耗は少なくなります。

また、一方で剛性が低すぎるホイールはペダリングの力を逃してしまいロスが大きいので避けた方がいいでしょう。

自分の脚力に合わせた剛性のホイールを選ぶことがロングライドでも効果的なペダリンングを続けることができます。

目安は巡航30km程度であれば、剛性が極端に高いホイールはやめておき、ハイエンドアルミグレードぐらいの剛性感がちょうどいいかと思います。

巡航40kmも出せるようになったら、剛性が高くても十分ロングライドできる脚力なので、剛性が高いホイールを使用しても問題ないと思います。

⑵長時間乗りやすいホイール

・振動吸収性が高い

ロングライドでは、路面からの振動を長時間受け続けます。

これがボディブローのように疲労を蓄積してしまうので、できる限り振動吸収性の高いホイールを選択するのがおすすめです。

ホイール形状としては、リムハイトが低く、スポークの本数が多いほど、振動吸収性が高まります

また、チューブレスタイヤは振動吸収性が高く乗り心地が良くなるなどメリットが多いのでおすすめで

・安定した制動力

ロングライドでは、途中から急な雨に襲われることも。雨天時もしっかりブレーキが効くホイールにすることが大事です。

最近はリム加工で制動力を向上するホイールがあるのでおすすめです。

特にカーボンホイールは、アルミより制動力は劣る面があるので、制動力を高めるリム加工をしているかを確認しましょう。

ちなみにディスクブレーキのロードバイクやホイールに制動力を求める必要はありません。

・パンク修理が簡単なクリンチャー対応

チューブラーホイールは、よほど慣れていない限りはロングライドでは使わなくてもよいかと思います。

チューブラーはパンクしたらタイヤ交換する必要があります。交換の手間も理由の一つですが、タイヤ交換の後、接着するセメントが乾くまで待たなくてはいけません。その後もタイヤがずれる可能性もあるためそれほど速度を出して走らない方がよいのです。

パンク修理が簡単なクリンチャーか、兼用できるチューブレス対応のホイールの方がロングライドでは便利です。

(補足)パンク耐性が高いタイヤにしよう

そもそもロングライドでパンクしない方が嬉しいので、ちょっといいタイヤを買うのがおすすめです。

上質のタイヤはパンク耐性が高くパンクリスクをかなり減らしてくれます。

ミシュラン POWER エンデュランス

ミシュランが耐パンク性能を自社製品より20%アップしたロングライド向けタイヤ

ミシュランPro4エンデュランスV2

POWERより1グレード下のタイヤでも十分なパンク性能を持っています。

コンチネンタル グランプリ4000S2

私はコンチネンタルにしてからあまりパンクした記憶がありません。最初は高いですがチューブ代を考えるとコスパ良いと思います。

ロングライド向けホイールの選び方まとめ

重要なのは「足を残せる」「長時間乗りやすい

  • そこそこのリム重量で慣性で転がる
  • 適度な剛性
  • 振動吸収性が高い
  • ブレーキが効く
  • クリンチャー
  • (脚力あるなら)ディープリムもあり

以上をまとめると、ロングライド向けホイールは、

硬すぎない、軽すぎない、リム加工などでブレーキが効くクリンチャーホイール

となります。

脚力ある人は「剛性高めのディープリムホイール」に乗ってもロングライドくらいへっちゃらとなります。もはやロードレースになると思いますがw

一般的にはレース仕様じゃない高性能ホイールを選ぶのが良さそうです。

価格別ロングライド向けホイールおすすめ10選

さて、いよいよ、ロングライド向けの「足を残してくれる」「長時間乗りやすい」おすすめホイールを価格帯別に紹介していきましょう。

ホイールの価格帯の分類とその特徴

ホイールの価格帯は以下のように分類します。

  • 5万円以下・・・完成車ホイール。
  • 5〜10万円・・・1stグレードアップ
  • 10〜15万円・・・アルミハイエンド
  • 15万〜(一般)・・・リム低めカーボン
  • 15万円〜(脚力自慢)・・・カーボンディープリム

価格が高いほど、もちろん、高性能の軽量ホイールになっていきますが、徐々に性能の差は価格ほど感じられなくなります。

なので、10〜30万円内の高性能ホイールならば、アルミ/カーボンのどちらでも、ホビーライダーレベルだと十分大満足の走りを与えてくれるでしょう。

30万円以上高性能ホイールを検討は、実業団・プロ並みの高出力の脚力を身につけてからでも遅くないと思います。

【5〜10万円】1stグレードアップホイール

完成車に付属するホイールがちょっと物足りなくなって、走りの変化を味わいたい人は、まずこの価格帯のホイールを試してみましょう。

ロングライドに特に向いているというより、完成車ホイールから最初のグレードアップとして、軽量化と程よい剛性で足を残せるホイールたちです。

カンパニョーロ ZONDA(ゾンダ) C17

  • 価格(税抜):6,5000円
  • 重量:1,540 g

カンパニョーロの特徴であるG3スポーキングをしっかり採用して、ワイドリム化もされ、走りの味を低価格帯で楽しめるゾンダ

入門ホイールの中でも特に人気が高く指名買いも多い。プロ選手も練習用ホイールとして利用するほど。この低価格帯では群を抜いて評価されるホイールです。

実売価格は50,000円前後。

シマノ WH-RS700-C30-CL

シマノ2018年最新モデルRS700は、アルテグラR6800、RS81が廃止になって統合されたようなホイール。アルミホイールですが、リムをカーボンラミネートして適度に剛性が高められています。振動吸収性もよく乗り心地の良いホイールに仕上がっています。シマノらしい特徴のなさが万能の証拠です。ZONDAには走りの味を求め、RS700はバランス良い性能が万人向けです。

  • 価格(税抜):83,485円
  • 重量:1,568 g

実売価格は66,000円ほど。

マヴィック キシリウムエリートUST

マヴィックが本気で開発したチューブレスホイールUSTシリーズの一つ。

上位モデルのキシリウムプロUSTと同様にホイールとタイヤを一つのシステムとして考えるWTS(ホイールタイヤシステム)の概念で開発され、専用のチューブレスタイヤを装着すると極上の乗り心地と性能が得られます。こちらは低価格帯なりの性能ではあるもののチューブレスタイヤを安価に体験できるという意味で価値のあるホイールです。まさにロングライドには最適です。

  • 価格(税抜):85,000円
  • 重量:1,520 g

実売価格は、約7万円ほど。

【10〜15万円】アルミハイエンドホイール

この価格帯は、ホイールの選択肢が一気に増えるので、悩むのが楽しい価格帯です。

ロングライドということで、ハイエンドのアルミホイールに絞ります。入門グレードのカーボンホイールも買えますが、中途半端なグレードを買うよりはアルミハイエンドをおすすめします。

カンパニョーロ シャマル ミレ

カンパニョーロのハイエンドアルミホイール「シャマルウルトラ」にリム加工が施されて、ブレーキ制動力を高めたモデルです。

リム加工のみがシャマルウルトラとの性能差ですが、副産物としてリム側面がマットブラックになってシルエットがかっこいいので、見た目でこちらを選ぶ人も多いかと思います。

  • 価格(税抜):168,000円
  • 重量:1,459g

実売価格は約11万円とシャマルウルトラとも大きな差がないので、シャマルミレの方がおすすめです。

シマノ WH-R9100 C24 CL

シマノのデュラエース。日本のメーカーらしい優等生的なホイールで、安定した性能と耐久性に優れています。適度な剛性で一定のパワーでペダリングし続けるロングライドでは軽量化されたホイール外周部とバランスの良い剛性で、軽い走りを体感できます。振動吸収性も高く快適な乗り心地なのもロングライドに最適です。

少し味のあるホイールが欲しいというよりは、安定、安心を選ぶ人におすすめです。

  • 価格(税抜):145,064円
  • 重量:1,456 g

実売価格は約11万円なので、シャマルミレとほぼ変わりません。

マヴィック・キシリウムプロUST

キシリウムプロUSTは今までのロードバイク用タイヤとは根本的に異なる概念のホイールとタイヤを一帯と捉えるWTS(ホイールタイヤシステム)で設計されたホイール。

ホイールとタイヤを同時に開発できるマヴィックの強みを生かして、UST規格で開発された専用のチューブレスタイヤYKSION PRO USTを装着します。これにより、転がり抵抗の低減や、インナーチューブを使用しない事による耐パンク性能の向上と軽量化がなされ、究極の快適性を実現しています。気になる。

チューブレスタイヤは、インナーチューブが必要ないのですが、パンクしてもいきなり破裂するのではなく徐々に空気が抜けていく感じなので安全性も高く、チューブ内にシーラントを入れておけば耐パンク効果も高まります。また、パンク時はインナーチューブを入れて対応もできるので万能です。

  • 価格(税抜):130,000円
  • 重量:1,410g

実売価格は12万円ほど。

【15万円〜】(一般)リム低めカーボンホイール

カンパニョーロ ボーラワン35クリンチャー

フルクラム レーシングゼロカーボンボーラワン35にするかで悩みましたが、しなやかなイメージのあるBORA ONEをカーボンホイールからおすすめ。リムハイト35mで少しは空力も感じられるかもしれませんし。最新2018モデルはAC3リム加工による制動力向上もされており、雨でも安心です。

  • 価格(税抜):262,000円
  • 重量:1,406 g

最新2018モデルの実売価格は約21万円。

MAVIC コスミックプロカーボンSL UST

カンパニョーロ、フルクラムに次ぐ定番メーカーMAVICからリムハイト40mmのコスミックプロカーボンSL USTを。チューブレス対応にマイナーチェンジされて、パンク耐性や乗り心地も良さそうです。性能面では加速も軽く、巡航速度の維持も得意。マヴィックは安全面の配慮も強く、ブレーキ性能や耐久性はピカイチ。安心してロングライドへ出られる。

  • 価格(税抜):280,000円
  • 重量: 1,490g

実売価格は約24万円。

【15万円〜】(脚力自慢)カーボンディープリムホイール

最後に巡航35〜40kmオーバーで高速ロングライドするなら、レースレベルのディープリムホイールで空力性能をあげ速度維持を楽にする考え方もありです。

一般的にリムハイト50mm以上が空力性能を体感できますが、その分剛性が高くなるので脚力と伴っていないと足が売り切れる可能性もある点が注意です。あとは上り坂では重く感じるかもしれません。

この価格帯でディープリムホイールを選ぶならたくさんの選択肢があるので、好みで選んでも問題ないと個人的には思う。

今回は、ロングライドには安心感が必要ということで、ド定番のボーラワン50、ボーラウルトラ50をピックアップしました。

カンパニョーロ ボーラワン50クリンチャー

リムハイト50mmのディープリムホイールのボーラワン50。カーボンホイールの中でも1、2を争う定番ホイール。50mmリムハイトで空力性能も十分で、剛性も高く、カンパニョーロらしい乗り味を楽しめるホイール。平地やダウンヒルの高速域の走行は多いに力を発揮してくれます。最新2018年モデルでは、AC3リム加工によるブレーキ性能アップしてカーボンホイールの弱点である制動力を大幅に改善。雨でもブレーキの立ち上がりがクイックです。

  • 価格:256,850円(税抜)
  • 重量:1,485g

実売価格は、約19〜24万円。

 カンパニョーロ ボーラウルトラ50クリンチャー

高性能カーボンホイールとして君臨しているのはやはりBORA ULTRAでしょう。2018年モデルは制動面がAC3に代わり、BORA ONEとの違いはHUBがCLUTにグレードアップされている点。それだけならボーラワンでいいなと思ったりするが、最高峰カーボンクリンチャーホイールのウルトラに憧れも。乗り味はカンパニョーロらしく上質。

  • 価格:371,850円(税抜)
  • 重量:1435g

実売価格は、26〜34万円

ロングライド向けホイールの性能まとめ

  • ロングライドのホイールで重要なのは「足を残せること」「長時間乗れる」
  • 剛脚ならば、高剛性のディープリムホイールもあり

ロングライドにおすすめのホイールは、

硬すぎず、軽すぎない、ブレーキ性能が良いクリンチャーホイール

です。

今回、カーボンホイールもいくつかピックアップしましたが、

ロングライドではホイールを消耗品と考えると比較的安価なアルミホイールの方がコスパに見合ってると思います。

ハイエンドアルミのいいホイールを一つロングライド用に持っておくのがいいかもしれません。

カーボンは脚力がついてレースを考え始めてから選ぶとより自分の脚質に合わせたホイール選びができるかもしれません

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