ロードバイクは走るだけでも十分楽しいのですが、走った先にも目的があると、さらに楽しくなります。
その目的として「コーヒーを沸かす」のはいかがでしょうか?
必死の上ったヒルクライムの頂上で、見晴らしの良い川縁で、太陽が眩しい浜辺で、自分の足で自転車のペダルを回してたどり着いたお気に入りの場所で、コーヒーを沸かして飲むだけ、たったそれだけのことですが、なんともロマンを感じませんか?
以前からずっと「自転車でコーヒーを沸かす」に興味があったのですが、なかなか面倒で進まず。グラベルロード購入をきっかけに、ようやく真剣に取り組んで、なかなか良かったのでレポートします。
(関連記事)
さて、まずコーヒーを沸かすために必要な装備について。
アウトドア好きの知人やショップ、ネットなどのあらゆる情報を駆使して、私がたどり着いた「自転車でコーヒーを沸かす」装備や体験のレポートをお届けしていきましょう。
自転車でコーヒーを沸かす!おすすめ装備5つ
「自転車でコーヒーを沸かす」装備で、重要なのは「かさばらない」と「軽さ」
グラベルロードでももちろん、ロードバイクならなおさら、荷物はできる限り減らしたいのが人情です。最低限の装備に絞り、かつ、軽量でかさばらないモノを揃える工夫が必要です。
最低限の装備
- シングルバーナー(火力強め、対応するガス缶も)
- クッカー(高速で沸かせるタイプがおすすめ)
- マグカップ(保温性の高い物がおすすめ)
- フィルター(何度も使えるタイプがエコ)
- コーヒー(既に挽いてるもの)
- 水 ( in ボトル)
- ゴミ袋(コーヒーゴミを入れて帰ります)
コーヒーを沸かすためには火が必要なので、キャンプ用品の世界へ足を踏み入れる必要があります。
「シングルバーナー」は登山や、「ゆるキャン△」でも使われてた調理器具で非常に小さく軽いので、自転車にも最適です。
(参考文献)
あとは、水を入れて沸かすため「クッカー」あたりが、アウトドアな世界への入り口となるでしょう。その他は自分の周りにあるものでもとりあえず代用できます。
あったらより良い装備
- アウトドアチェア
- コーヒーミル
アウトドチェアがあると、疲れた体をどっしり受け止めてくれ、まったり自然と対話ができます。ただ、荷物にもなるので座りやすい石や芝生などを見つければそれほど必要ないかもしれません。
できるだけ重量を増やしたくない自転車キャンプ・ツーリングでは、超軽量のチェアを選ぶのが良さそうです。
(関連記事)わずか490gの超軽量チェア”ヘリノックス・チェアゼロ”は自転車キャンプに使えるか!?
悩みどころはコーヒーミル。
こだわるならとことんこだわった方がロマンに浸れるのでぜひチャレンジして欲しいところ。ただこちらも豆挽くだけのモノが増えるので悩みます。
などなど色々あるのですが、アウトドアグッズの海は大変深いので、これだけでも本気で検討するとなかなか骨が折れます。そこで、私なりに一所懸命調べて、これはと思い、実際に購入したおすすめ装備を紹介します。
自転車でコーヒーを沸かす最低限のおすすめ装備はこの5点
- シングルバーナー SOTO ウィンドマスター SOD-310 + 専用ゴトク
- クッカー DUG(ダグ)HEAT-1 DG-1100
- マグカップ スノーピーク チタンダブルマグ
- フィルター モンベル O.D.コンパクトドリッパー2
- お箸 ベルモント フィールドスティック BM-098
以上5点と「水」と「コーヒー」があれば、「自転車でコーヒーを沸かす」準備は万全です。
それでは、1アイテムずつ簡単に紹介していきます。
①シングルバーナー SOTO ウィンドマスター SOD-310 + 専用4本ゴトク
シングルバーナーが一番重要でありそうなため、一番悩んだのですが、自転車で行く場所として、山の上まで走ることも想定する必要があります。
特に強風や気圧の低さでも十分対応する性能、かつ、たった67gと軽量なこの「SOTO ウィンドマスター SOD-310」が最強に見えました。
参考サイト バーナー徹底比較!初心者に嬉しいタイプ別おすすめ10選
唯一、最初からついてるゴトクが、やや貧弱なのが評価が低いので、オプションで専用4本ゴトクも購入しました。こちらはゴトクが折りたたまれていて広げることができるので色々なものを載せて安定するのが大きなメリットです。
アウトドア好きの友人は、よく倒すアクシデントがあるので安定感も大事とのアドバイスをもらっていたので迷わず「専用ゴトク」をつけました。
またシングルバーナーに必要なガス缶は、キャンプらしいこんなOD(Outdoor)缶なのもコンパクトになるので決め手の一つです。
OD缶はアウトドア専用なので手軽に買えない点だけがデメリットですが、そこまで長期滞在でなければ1缶で十分です。
OD缶ではないガス缶は、「OB缶」いわゆる家庭用カセットボンベ。コンビニでも買える利便性はあるもののかさばるので自転車にはやや不向き。
ガス管と合わせても十分コンパクトです。
これで文明の象徴である「火」を自転車に装備完了です。
> SOTO ウィンドマスター SOD-310 + 専用ゴトク
②クッカー DUG(ダグ) HEAT-1 DG-1100
シングルバーナーで起こした「火」をかざすクッカーも色々悩みました。
なんでも良さそうですが、中でも一つ気になったのが「ヒートエクスチェンジャー」の構造をもった「DUG(ダグ)HEAT-1 DG-1100」。
底の構造が複雑になっていて熱効率が良く、低燃費であっという間にお湯を沸かせるという優れものです。
実際に500mlほどのお湯なら1〜2分で沸かせてしまいました。コーヒーを注ぐ準備が間に合わないくらいです。
山頂など寒い場所ではこの短時間はありがたいですし、何よりガスも少なくて済むので、ガス容量が小さい缶でも効率よく料理もできてしまいます。
同じく短時間でお湯を沸かすならジェットボイルというガス缶一体型のアイテムもありますが、ややかさばるのと、クッカー単体で使えない点、そして何より15,000円ほどとお高いのが気になりました。
その点、「DUG(ダグ)HEAT-1 DG-1100」はいろんなバーナーでも使えますし、Amazonで3,500円ほどと非常に安いのでオススメ。
③マグカップ snow peak(スノーピーク)チタンダブルマグ
さて、せっかく沸かしたコーヒーも普通のマグカップに入れると、寒い日などはあっという間に冷めてしまいます。
そこでおすすめが、「スノーピーク チタンダブルマグ」。
2層型で空気の壁ができるので保温性が高く、さらに、チタン製で超軽量(300mlなら106g)
プラスチックカップとチタンダブルマグにコーヒーを注いでみてその差は一目瞭然。飲んでるうちにプラスチックは冷めてしまいましたが、チタンダブルマグは冬の終わりのやや寒い日でも5〜7分は温かく飲めました。
④フィルター モンベル O.D.コンパクトドリッパー2
コーヒーの粉をドリップするためのドリッパー兼フィルター「モンベル O.D.コンパクトドリッパー2」が気に入りました。
使い勝手という意味では、紙フィルターを使うタイプの方が簡単な気もしますが、「荷物が増えない」、「ゴミが出ないエコ」の2点でこちらがおすすめです。
ドリッパーと紙フィルターの2つを持っていく煩雑さがなく、紙フィルターゴミが出ないエコ。使った後も専用ホルダーに入れるので衛生的です。
⑤ベルモント(Belmont) フィールドスティック BM-098
「モンベル O.D.コンパクトドリッパー2」を使うためにお箸が必要なので、コーヒーには必要ないけど、今後カップラーメンなどを食べることも想定して、アウトドア用のコンパクトなお箸も検討しました。
シンプルデザインで、衛生面も良い「ベルモント フィールドスティック BM-098」がおすすめです。
2つ折でコンパクトで天然木製なので食べ心地も良いです。
おすすめ5アイテムをまとめてコンパクトに
キャンプする人には当たり前ですが、クッカーの中にガス缶やバーナーを入れてコンパクトに収納するテクニックは重要です。
今回おすすめした5つアイテムはもちろんコンパクトになるように選んでいます。
このようにコンパクトにまとめられるセットを選ぶのが「自転車でコーヒーを沸かす」ためには重要です。なぜなら自転車で運ぶのは自分だからです。
クッカーセットと、マグカップに「コーヒー粉(ジップロック)」を入れて、あとはボトルに「水」を入れていけば、自転車でたどり着いた場所どこでも自分のカフェに早変わり。
実際に自転車でコーヒーを沸かす!お作法レポート
以上の装備を持って、多摩川の河川敷まで自転車で走って実際にコーヒーを沸かしてきました。その作法を簡単にレポートします。
作法1.シングルバーナーにガス缶をセットし、火をつける
作法2.クッカーに水を入れて、バナーの火の上に載せる
作法3.ドリッパーにコーヒーを入れてマグカップに乗せ、沸いたお湯を淹れる。
本当に簡単にコーヒーを淹れることができました。
作法としてはコーヒーの粉はちゃんとゴミ袋に入れて持って帰るくらいです。
あとはまったり過ごすだけです。
本当にただコーヒーを飲んだだけなのですが、多摩川の優しい夕暮れの中で飲むと格別で、最高のひとときを味わえました。
やはり、自分で一からコーヒーを淹れる一手間が体験を色濃くしてくれたような気がします。ハマりそうです。
これから「自転車でコーヒーを沸かす」お気に入りの場所を目指して、ロードバイク、もしくはグラベルロードを走らせる機会が増えそうです。
とりあえず次はどこかの峠の展望台へ。
自転車でコーヒーを沸かす!おすすめ装備まとめ
最高でした。
「自転車でコーヒー淹れる。」ぜひチャレンジしてみてください。特に日が沈みはじめたマジックアワーの時間帯はおすすめです。
「自転車でコーヒーを沸かす」おすすめ装備をまとめておきます。
- シングルバーナー SOTO ウィンドマスター SOD-310 + 専用ゴトク
- クッカー DUG(ダグ)HEAT-1 DG-1100
- マグカップ スノーピーク チタンダブルマグ
- フィルター モンベル O.D.コンパクトドリッパー2
- お箸 ベルモント フィールドスティック BM-098
シンプルにこれらの装備があれば、どこでも「自転車でコーヒーを沸かす」ことができます。
ロードでもクロスでもグラベルでも
これらの装備だったらロードバイクでも苦にならない重さと量なので、自転車を選ばす、コーヒー淹れることははじめられます。
正直、グラベルロードを買う前のロードバイク時代からはじめておけばよかったなと少し後悔しました。これまでに登ってきた峠の頂上でコーヒーを自分で沸かして飲んでいたら格別だったろうなぁ。
装備を運ぶのはバックパック、もしくは、サドルバックで
コンパクトにまとまるので、バッグ容量は小さくてもOKです。
ドイターのレースXの1/3くらいで十分収まります。
おすすめバッグ
個人的にはバックパックよりも、体が身軽になるサドルバッグがオススメ。