ロードバイク購入から1年と少し経った冬。
初のローラー台「Tacx Neo Smart トレーナー」を購入しました。
ローラー台なんてプロのためのものだろうなんて思っていたが、周囲の趣味ライダーもローラー台を持つ人がいたり、ロードバイク関連のネットサーフィンをしているとちょいちょいZwiftってキーワードで楽しそうにしている人たちが多くいたりして、半年以上前から気になっていたのです。
そして、いつものように過剰に慎重に検討した結果、ついにローラー台「Tacx Neo Smart トレーナー」を購入に至りました。
早速、試乗レビュー、インプレをご報告していきたいと思います。
初心者なりのローラー台導入の目的
そもそもローラー台を導入しようと思ったきっかけは、週末に用事が重なり、全くロードバイクに乗れない1か月ができてしまったこと。
この対応策として、平日の夜の仕事終わりに乗ることも考えましたが、公園のサインクリングロードなどに言っても、たくさんの人がいたりして危ないし、夜は意外と効率よく走れる場所がありません。
また、朝にめっぽう弱い私は、早起きの朝練も不可能だったのです。
そして、冬のシーズンを迎え、寒い日が続くだろうこともローラー台購入を後押ししました。
冬の寒空の下、ロードバイクを駆る元気のない日も出てくることは容易に予想できたのです。
そんな様々な「不」を解消するために、ローラー台はまさに最適のツールです。
ロードバイク購入から1年すぎても、今だにロードバイクに対するモチベーションが落ちていないことから、高価なローラー台を買っても3日坊主にならないだろう自負もありました。
そして、Zwiftというバーチャルサイクリングアプリも、新しいもの好き、ゲーム好きの私にとっては魅力の一つです。
自転車もゲームもできるローラー台はPlaystation VRよりも魅力的でした。
こうして、ローラー台購入を検討し始めたのですが、目的は3つ。
- 平日(週末の用事がある日)もロードバイク
- 冬の心が折れた休日もロードバイク
- Zwiftで楽しくロードバイク
これらの条件を満たすローラー台として、最終的に「Tacx Neo Smart」を選んだ理由とレビューをまとめていきます。
Tacx Neo Smartにした理由は、「静かさ」と「Zwift」
ローラー台導入の検討にあたり、大きな問題が一つ。
マンション賃貸派の私は、ローラー台を導入で最大の障壁になるのが「騒音」。
静かさについて
家族ももちろんだが、近隣の住民様からクレームが入り、せっかく買ったローラー台に乗れなくなったらたまらない。
この問題を避けるためには、沢山の種類があるローラー台の中でも、最も「静か」なローラー台を選びたかったのです。
そして、様々な検討の結果得た結論は、ダイレクトドライブ式のローラー台が、最も静か。
ダイレクトドライブ式は、写真のように後輪を外して、ロードバイク本体を直接ローラー台に接続するタイプのローラーのことを言います。
一般的なローラー台としては、タイヤドライブ式や3本ローラー台が多いのです。
ただ、それらはタイヤとローラーを摩擦させて負荷をかけるため、摩擦音が大きな騒音となってしまいます。
ダイレクトドライブ式は、タイヤがないので、ローラーの摩擦音がなくなり、ローラー台本体でもほとんど音を発しないので、静音性が高い仕組みになっているのです。
Zwift連動について
ローラー台選びで、もう一つ欲しい機能は「Zwiftのコースと連動した負荷の自動調整機能」です。
これはZwiftアプリでバーチャルコースを走るリアル感を与えてくれる機能です。
仮想世界の「坂」に差し掛かると、ローラー台がその坂の勾配に合わせて自動で負荷を強め、ヒルクライムのしんどさを再現してくれるという嬉しいような苦しいような機能があるのです。
人間は、弱い生き物なので、なかなか自分で負荷を強めることはできません。
しかし、ヴァーチャルコースに合わせて負荷が強くなるのであれば、避けることはできない。
だから、充実のトレーニングができる。私のような軟弱ライダーには、この機能は必須と考えていました。
このZwift連動をするためには、Ant+やBlutoothなどでPCと接続できる「スマートトレーナー」を購入するのが答えです。
というわけで、「静かさ」と「Zwift連動」の観点から、買うべきローラー台の種類が、ほぼ確定しました。
それは、ダイレクトドライブ式のスマートトレーナーとなります。
そして、ダイレクトドライブ式ローラー台の中から最終候補として絞り込んだ結果残ったのは3つ。
いずれも10万を超えるなかなかのプレミアムプライスのローラーです。
しかし、安定のローラー台ライフを1年送ることができれば、月々1万円程度のスポーツクラブに入るのとほぼ同じ出費です。
このポジティブ思考変換で10万円を超えるローラー台を購入する決意を固めました。
最終候補に残ったダイレクトドライブ式ローラー台
1: Wahoo KICKR(ワフーキッカー)
2: Tacx Neo 2 Smart トレーナー(タックスネオ2スマートトレーナー)
私が購入したのは、初代のTacx Neoですが、最新はTacx Neo 2 Smart トレーナー。
3: Elite SUITOダイレクトドライブ
以上、3機種を最終候補としました。
それぞれの機能には大きな差はありませんが、本体から出る音の感じに差があります。
Wahoo KICKRは、ローラー台本体の音が、高音域なので結構ノイジーだったので、候補から陥落。
DRIVOとNEO Smartは、最終的に価格で判断しTacx NEO Smartを購入することに決定しました。
機能面で、一つ特筆すべきなのは、NEO Smartはスマートトレーナーの中でも特にZwiftとの負荷連動機能も優れていること。
他のスマートトレーナーは、Zwift上のヴァーチャルコースの変化のタイミングから負荷が変化するまでちょっとした時間的ラグがあるそう。しかし、Tacx NEO Smartはほとんどタイムラグなく負荷が連動するのがポイントの一つ。
ちょっとした差でも、人間は意外と敏感なので、少しのラグに違和感を感じるので、気になりそうな人にはTacx Neo 2 Smart トレーナーがおすすめです。
海外通販サイトWiggleで運よく購入。
私が購入した、2016年末のころはWiggleでTacx NEO SMARTが売っていました。現在は取り扱い終了し、おそらくライセンスの都合上取扱えなくなっているようです。
当時は、とにかくなんとか安く手に入れる方法はないかと、オークションや海外通販サイトまであらゆる場所を探していて、最終的にたどり着いたのが、海外通販サイトWiggleでした。
ただ、海外通販サイトはいろいろと心配が多いのも事実です。
「ちゃんと品物届くか」「ニセモノじゃないか」「不良品・故障時のサポートは?」
などなど。私もかなり不安症なので、wiggleでの購入には逡巡していました。
しかし、国内で20万円の価格が、当時wiggleでなんと12〜14万円で実売していました。5万円以上安く変えるのは魅力的です。
そこで、wiggleのことをとことん調べて、海外通販サイトの中でもwiggleなら購入しても大丈夫と判断しました。
wiggleは他の自転車通販サイトより、日本フレンドリーで商品ページも日本語に完全翻訳されており、日本語のサポートセンター、チャットもあります。そして、万が一の「返品」のときも、日本国内に返品の集配所があり、返送しやすい点も優れています。
こうして、初めて海外通販サイトで購入したのですが、結果としては大正解。全く問題ありません。
ローラー台の周辺アイテムも購入
Tacx NEO Smart(タックス ネオ スマート) のセットアップ。
Wiggleに注文してからちょうど1週間後、国際郵便でTacx NEO Smartは届きました。
ワクワクする瞬間。
パッケージ開封の儀
右が、Tacx NEO Smart本体の箱をWiggleのビニール袋で梱包したもの。
左が、マットとスウェットカバーが入っているWiggleの段ボール。
梱包自体はもともとがメーカーの箱なので全く問題ありません。
早速、本体のビニールを取ってみましょう。
ブラック基調のかっこいいボックス。
STAR WARS感があって個人的にかなり気に入りました。
裏面はTacx NEO Smartの簡単な紹介文が書かれています。
さて、いよいよボックスを開けます。
上の蓋を開けると目に飛び込んできたのは、「Enjoy your training」のメッセージ。
粋な言葉です。
蓋を完全に開けて見えた箱の上部には、様々な補助パーツが入っている。
発泡スチロールごと取り出して全て並べてみましょう。
内容物
- 説明書などの書類
- コンセントのケーブルと変圧コード。
- 鉄製のクイックレバー
- スプロケ用のスペーサー
以上が入っていました
説明書を並べてみました。
説明書の中身は数カ国語で描かれています。ちゃんと日本語もあるので問題ありません。
電源プラグ
電源プラグは、海外通販サイトWiggleなので英国式プラグが入っています。
後述しますが、日本のコンセントに合わせるため変換プラグを用意する必要がありまする。
さて、上箱を取り除き、さらに箱の中を覗くと、いよいよ本体とご対面です。
綺麗にたたまれて本体が鎮座しています。まるで、飛び立つ前のX-wingのように羽をたたんでいます。
そして、ロードバイクの前輪を置く固定台も入っていました。
以上が、Tacx Neo Smart一式となります。
続いて、一緒に購入した周辺アイテムも確認していきましょう。
スウェットカバー
トレーニングマット
ローラー台のトレーニングでは汗がたくさん出るので、汗を受けるマットやカバーは必須です。
合わせて購入するのがおすすめです。
Tacx NEO Smart本体のほかに必要なモノは?
トレーニングマット、スウェットカバーはwiggleで一緒に購入しましたが、他にもいくつかローラー台を使うために必要なものがあります。こちらも用意しておこう。
以下の3点です。
スプロケ
まずは、スプロケですが、ダイレクトドライブ式のローラー台につける必要があります。
コンセント変換プラグ
私は、海外通販で購入したので、コンセントを変換するプラグが必要でした。
wiggleはイギリスのサイトなので、英国式のBFタイプを日本式のAタイプへの変換するプラグを買いました。
Ant+ ドングル
これが、一番謎のアイテムでした。
ローラー台の走行データは無線で飛ばされるのですが、それを受信するためにPCのUSBに接続するアイテムです。
これは、ZwiftをPCで楽しむために必要となります。
ちなみに、GARMIN Edgeは、ANT+の受信が可能なので、ローラー台のデータをリアルタイムできます。
また、Blutooth通信でもPCへデータ送信できますが、Garminの心拍計(ANT+形式)などの通常使っているサイコン系のセンサーのデータをPCにAnt+ドングルをつけると直接PCに受信させて、Zwift上に反映できるので便利です。Zwiftでも心拍計は利用するので。
以上が必要な機材・アイテムです。
ロードバイクをローラー台にセット
必要なものを揃えたら、早速、Tacx NEO Smartと愛車のPINARELLO GUN Sをセッティングしていきます。
まずは、ローラー台本体にスプロケをつけます。ホイールにつけるときとやり方は同じです。
ローラー台の取り付け部に一枚ずつ重ねていき、最後に専用の工具を使用して、ロックリングを締め付けて固定するだけ。
持っていない場合は、専用工具はこちらを使ってください。
取り付けたばかりのぴかぴかスプロケを横から見ると美しい。
これだけで、ほぼローラー台の設定は終わりなのです。
あー簡単。あとは、設置場所を決めて、きれいに置くだけです。
まずは、トレーニングマットを広げて、本体と前輪の固定台を置く。
本体の羽を広げてしっかりと固定します。
電源ケーブルに変換プラグをつけて、日本のコンセントへ
そして、最後にロードバイクをローラー台へ装着します。
ダイレクトドライブ式では、後輪を外してリアディレイラーをローラー台のスプロケに接続します。
付属されていた鉄製のクイックレバーでロードバイクをしっかり固定します。
通常走行時にしているクイックレバーはアルミなど弱い材質を使用しているので、ローラー台では鉄製の専用クイックレバーを使用する必要があります。なので、同梱されているクイックを使用しましょう。
最後に、スウェットカバーをバイクのハンドルとサドルの間に取り付けて、汗対策を怠らないように。
ローラートレーニング中に、機械部分へ汗が滴り落ちるのを防ぐためのカバーです。
私はさらにタオルをかけてます。
ローラー中は、とにかく汗をかくので、拭きながら走ることもできます。
そして、本体の下にも大き目のタオルを引くのがおすすめです。トレーニングマットも何もないとびちゃびちゃになります。
Tacx NEO 試乗レビュー・インプレ 「とにかく静か」
それでは、早速、サイクルパンツとシューズのみを身につけて試乗!
ぐるぐると回すと本体の下のランプが点灯して未来感も味わえます。
ローラーに乗って漕いでる時は全く気にならないけど。
Tacx neo smartの実走動画を撮影したので追加
最も心配していた「騒音」だが、ローラー本体の音はほとんど気になりません。よーく聞くとウィーーンという音がする。もちろん、チェーンの走行音はしますが、これはどんなローラーでも一緒。もうちょっとオイル差せば軽減します。一番うるさいのは、やはりギアシフトの音。
テレビの音はさすがに聞きづらくなるが、ボリューム3くらい上げればテレビも鑑賞可能でした。
とにかくTacx NEO Smartはとても「静か」なローラー台ですね。
満足いく買い物だと確信できた瞬間です。
テレビを見ながらのトレーニングができるようローラー台をテレビの横に設置。
Zwiftの画面もテレビに映しながら楽しむことができる環境。
導入直後に、カンチェラーラの伝説のレース・ツール・デ・フランドル2010の放映がJ SPORTSであったのでそれを見ながら一緒に自転車を漕ぐのはかなり楽しかった。レース放映を見続けるのも中だるみがあるので、ローラーを漕いでの観戦はかなり丁度いい。
来年のロードレースのシーズンが始まるのが楽しみ。
そして、扇風機も設置。
リモコン付きの扇風機だが、これがかなり良い。
ハンドルのスウェットカバーのところにリモコンを挟んでいます。
こぎ始めはあまり暑くないので扇風機はつけず、10分くらいたってからリモコンでスイッチオン。
走っている強度や時間経過に合わせて風量を調整できるのがリモコンの素晴らしいところ。
もし、リモコンがなかったら、いちいちローラー台を降りて調整するか、最初っから強めにつけっぱなしにすることになります。
Tacx NEO Smartを買ってよかったこと・悪かったこと
試乗レビューに加えて、今回の買い物を総合して評価する。
よかったこと
・とても静か これは本当に安心した。家族からのクレームもゼロ。
・いつでも乗れる 雨でも、夜でも、寒くても。
・いつでも止めれる
平日の帰宅してから晩御飯までで、忙しさに合わせてローラーに乗る時間の調整は簡単だ。
実走だと、走りに出たら、家に帰るまでは絶対乗らなければならない。
・すぐにヒルクライム
これは一番メリットがあります。Zwiftのコースで坂に行けばすぐヒルクライム。
実走だと、お気に入りの坂まで自宅から少なくとも1時間弱走らないとたどり着きませんが、Zwiftならすぐに坂を走れます。
さらに信号待ちもない。これも最高。
実走に比べても、かなり効率よくトレーニングできます。平日夜の短時間でも有効にトレーニングできるのは、すごいメリットです。
・海外通販サイトデビューして選択肢が広がった。
これは私的な話だが、Wiggle で初めて買い物して、その配送や商品に満足できたことは今後のロードバイクライフに大きな影響があると思います。高額なアイテムも格安で帰る手段があるのは素敵です。
悪かったこと
・値段が高い
・もしかしたらの故障のときのサポートが不安
これは、海外通販サイトを利用した宿命でもある。しかし、今回wiggleでは、日本で買うより7万円近く安く買えた。これなら、万が一の故障などで2、3回返送しても、十分元は取れるだろうと判断しています。
ちなみに使用し始めて2年経ちましたが、不調になることは一度もなく順調に使っています。(2018年2月現在)
・ロードバイクに乗らない理由がなくなった。
時間的、天候的制約をローラー台が解決してしまったため、ロードバイクに乗れない理由が全くなくなってしまった。もちろん、楽しいので、毎日ローラー台に乗っているが、本気で疲れている日なども、走れるので休む理由がない。
言い訳できない状況に追い込まれてしまいます。
しかし、家篭りトレーニング後の実走も楽しみになったりします。ただ、あんまり速くなってなかったら一気にモチベーションも下がりそうだけど。
以上 Tacx NEO Smart の導入と試走のインプレでした。
今回のTacx Neo Smart導入で購入したものまとめ