ロードバイクに乗って、ポタリングやロングライドしていても十分楽しいですが、少しずつもっと速くなりたいというスポ根な気持ちもふつふつ湧いてきませんか?
ロードバイクで速くなる方法は?
ロードバイクは機材スポーツなので、まずはホイールやタイヤ、サドルやクランクなどのパーツを変えるのも速さを獲得する一つの解決方法です。カスタムする楽しみも味わえます。ただ「お金」がかかります。
もう一つは、ロードバイクのエンジンである自分の「体」を強化する方法。
初心者の頃は、とりあえずロードバイクに乗って走れば走るほど、少しずつ速くなって成長感を味わえるので、走りに行くのが楽しいので、特に問題は出ないと思いますが、乗り続けていると事情が少し変わってきます。
ロードバイク2年目あたりから、感じはじめる成長の「壁」
問題は、独学でも時間を見つけて走り続けて、初心者レベルは少し超えたかなと思い始めた後にやってきます。それは、ロードバイクに乗り始めて2年目前後くらいで、例えば、Mt.富士ヒルクライムを1時間30分で完走して、ブロンズ獲得したあととか。シルバーのレベルの高さに絶句します笑
この頃になると、今までと同じ練習を続けていても、あまり成長感を味わえず、成長の「壁」を感じ、停滞期を迎えたりします。
ここで踏ん張って、ストイックに練習を続けられる人は問題ないのですが、人は弱いもんで、雨の日が続き、走れない日がちょっと続いたあとは、以前ほどのモチベーションがわかず、完全に停滞してしまいます。
ええ、私の話です。
ちょっとした障害、仕事やら、天候やら、夏の日差しに負けて、走行時間もなく、ローラー台を使ったパワートレーニングでも成長感を味わえず、今後どうしようかなーと伸び悩みを感じています。
そんな私の悩みを知ってかしらずか、つい最近こんな本が発売されました。
著者:福田 昌弘(ふくだ まさひろ)
トレーニングスタジオ「ハムスタースピン」代表、日本スポーツ協会公認自転車コーチ。ソニー株式会社や米国企業などにエンジニアとして勤務していたが、自転車レースの楽しみを知り、ホビーレーサーとなる。やがて、体の使い方に興味を持ち、米国での献体解剖への参加、国際会議での研究発表など、独自に研究・活動を続ける。2018年春からは、人体への理解を求めるために関西医科大学大学院博士課程に入学
これまでのトレーニング本とはちょっと違う内容で、具体的なトレーニング方法も掲載されているので使えそうです。早速、藁にもすがる気持ちで購入したので、レビューしていきたいと思います。
「ロードバイクスキルアップトレーニング」のレビュー
これまでのロードバイクトレーニング本では、主にロードバイク(機材)で走る練習方法「コース設定」や「パワートレーニング」などの内容が多いと思います。
一方、本著「ロードバイクスキルアップトレーニング」では機材を使うトレーニングはほとんど掲載されません。機材ではなく、エンジンである自分の「体」に注目し、そのバランスや効率よい使い方について深く解説しています。
その上で、とてもシンプルな26個のトレーニングドリルで、ロードバイクで必要な「体」の使い方を順序よく教えていきます。
その丁寧さの例をあげると、最初のトレーニングドリルは、なんと「呼吸法」から始まります。
まずは、体幹を使った正しい呼吸法を習得することから、速くなるための体づくりは始まるという斬新かつ丁寧な構成だと感じます。
著者はホビーライダーとしてロードバイクに乗っていましたが、体の使い方に興味を持ちすぎて、ついに2018年から医科大学のドクターに入学するほどで、さすがといった内容でこれまでの体幹トレーニングのドリルより、さらに一歩、二歩深い内容に踏み込んでいる印象です。
では、参考に目次を紹介していきます。
目次
1章 あなたはどうして遅いのか?
2章 「プランク」状態を作る
第1章は、主に座学です。
ロードバイクのりの多くは、「腰」や「膝」に負担を抱えながら走っていることを前提に、体の使い方について解説してくれます。
2章から、いよいよトレーニング。
「ペダリングは呼吸からはじまる。」というキャッチーな話から、呼吸法、プランクの正しいやり方を簡単なドリルで紹介していきます。
3章 ペダリングへ近づく
4章 全身のバランスを整える
5章 もっと速くなるために
3章では、いわゆるオーソドックスなプランクトレーニングなどを含めて、ペダリングに役立つ「股関節」の動きを改善するドリルが続きます。
4章は、全身のバランスを整えるために「上半身」のアップデート。
ここまでで26個のトレーニングドリルは終了します。
5章は、トレーニングのラップアップ。これまでのドリルを生かしてロードバイクという機材にどう向き合うかを解説してくれます。
「体」をアップデートする
このように「1.座学 → 2.体幹 → 3.脚 → 4.上半身 → 5.最終確認」の5章の構成で、26個のトレーニングドリルを習得し、自分の「体をアップデート」して、ロードバイクのペダリング効率をあげる「スキル」を身につけるのが、本著のトレーニング内容です。
これまでの自転車トレーニング本とちょっと視点が異なる内容で、非常に面白く読むことができました。
特に「腰」の痛みには悩まされているので、これも体の使い方の問題だと本著で指摘されており、このトレーニングに少しの希望を持たせてもらいました。
著者いわく、「1週間ほどで習得できるはず」と記述するほど、簡単でお手軽なトレーニングで、目新しさもあるので、伸び悩んでいる私にとっては、いっちょやってみようと思わせてくれる内容で、継続性もある程度あると思います。
1ヶ月後にはやっぱ体幹だよね。なんて言えるようになりたいです。
「ロードバイクスキルアップトレーニング」は、こんな人におすすめ!
- ロードバイクで腰や膝の痛みや負担に悩んでいる人
- ここ1年くらい伸び悩んでる人
- ロードバイクのトレーニング本を一通り読んだ人
- お金をかけずに速くなりたい人
- 短期間でロードバイク向けに「体のアップデート」したい人