キャノンデール・システムシックス最新2019モデル、世界最速エアロロードなのか!?

キャノンデール初のエアロロードとして、SYSTEM SIX(システムシックス)がいよいよ店頭にも並び始めましたので早速、視察してきました。

これまでのキャノンデールの最上位モデルであるスーパーシックスエボは、エアロのトレンドを選択せず、オールラウンドなモデルでしたが、2019最新モデルである”システムシックス”は、一度は否定していたエアロを取り入れ、”世界最速エアロバイク”を目指して開発されました。

その第一印象は、エアロロードらしいエアロロード。

しかし、詳しく調べてみるとその奥深さを感じてきました。

キャノンデール初のエアロロード”SYSTEMSIX(システムシックス)”、その性能や魅力に迫ってみたいと思います。

キャノンデールシックス系の歴史

そもそも、キャノンデールの最上位モデルの名前は”シックス”が入っていますが、

このシックスって何の意味か知ってました?

すいません、私は勉強不足で最近知りました。

シックス=元素番号6(炭素)カーボン

って、知ってました?

キャノンデールのカーボンモデルとして元素番号”シックス”がネーミングとして使われているのです。

さて、このキャノンデールのカーボンロードバイク、シックスシリーズの歴史について簡単に振り返ると。

シックス13

2005年モデルで、この6系がキャノンデールからデビュー。

それが、”シックス13”

と「数字が並んでいて、どっちやねん。」なネーミングですが、これは元素番号の炭素6とアルミ13が並んだもの。

フレーム自体が、カーボン6とアルミ13のハイブリッドだったからです。

システムシックス

次の世代が、なんと”システムシックス”

すでに一度、”システムシックス”登場してたんですね。

スーパーシックス

昨年までのモデルで馴染み深いのでご存知の方も多いと思いますが、

さらに次世代として”スーパーシックス”が登場し、”スーパーシックスエボ”へ進化してきました。

そして、2019年は、”システムシックス”

キャノンデールがエアロに本気で取り組み、世界最速エアロと自負するほどのバイクとして、颯爽と登場しました。

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Cannondale(キャノンデール) SYSTEM SIX(システムシックス) 2019モデルの特徴

バイクショップで展示してあるシステムシックスを見ただけでは、その魅力を理解するのは難しいと思う。

エアロロードバイク的な見た目が好きなら、それだけで購入理由になるかもしれないが、なんせ高い。

その性能面でもある程度、理解を深めた上で納得して購入した方が、その価値を最大限に堪能できるのではないかと思う。

というわけで、キャノンデール システムシックス2019年モデルの特徴について、色々調べた内容をご紹介します。

特徴1:徹底的に科学したエアロダイナミクス

結論から言ってしまえば、

キャノンデールはこの”システムシックス”のエアロダイナミクスは、最高だと主張しています。

新たに流体力学の専門家・エンジニアを採用し2015年末からプロジェクト化され、いよいよ完成したSystem Six。

その徹底的にデータ解析し、科学的アプローチで世界最速のエアロロードバイクといえるモデルだ。

キャノンデールはその過程で計測したデータをオフィシャルサイトで公開しているので、興味のある人は参照してほしい。

上のグラフは、風に対する様々なYaw角での空気抵抗を比較したグラフだ。

競合ブランドの最上位モデルを実名で出して比較したデータを出しているので相当自身がうかがえる。

確かにグラフでは最も空気抵抗が低いデータが出ている。

2番手はトレックのマドン、ジャイアントのプロペルあたりのようだ。

特徴2:Faster Everywhere(どこでも速い)

エアロロードバイクであるからといって、System Six(システムシックス)は平坦専用のTTバイクという訳ではない。

「どこでも速い」をキーワードにしており、おおよそのレースで勝つためのロードバイクだ。

当たり前かもしれませんが、パワーの大きな選手ほど、そのエアロの恩恵が大きく、それがどの程度の勾配まで有効かというのを表しているのが上のグラフ。

パワーウェイトレシオが5.oW/kgのプロライダーだと7%勾配まではエアロメリットが大きいらしい。

ただ、3.0W/kgほどのホビーライダーでは、エアロメリットは4〜5%勾配程度までのようだ。

ちょっと重たいエアロロードバイクを乗りこなすにはパワーも必要ということだ。

ただ、パワーさえあれば結構な峠もSystem Six(システムシックス)でクリアできる。

我こそは、というパワーライダーや、「俺はパワーライダーになる!」という将来性のあるライダーは、ぜひ乗ってほしい一台です。

特徴3:とにかく理論がすごい

キャノンデールのシステムシックスのプレゼン用に作られた前述のWhite Paperはとにかく数値データが多い。

その1ページ目は上の公式から始まる。

走行時の抵抗を計算するための数式です。

これをどれだけ最小限にする≒効率よくパワーを消費するためにあらゆる検証やデータ計測を行っている。

データ好きにはたまらないのではないだろうか?

理系、IT系など、理論やデータから自分の愛車の魅力を語りたい人には、このSystem Six(システムシックス)の公開データは魅力的な商品とも言えます。他にも以下のようなデータがあるのでぜひ、データ好きのライダーは参照してほしい。

System Six(システムシックス)のパワーセーブ曲線

走行速度に対して、どれだけパワーセーブ効果があるかを表している。

フレーム形状による空気の流れ図解。

フレームの広報がとんがっているより、少し平らである方が、空気の流れ的に抵抗が減るということです。

完成車ホイールKnot64ホイールの空気抵抗グラフ

前述の競合ロードバイクとの空力比較と同様に、完成車用のディープリムホイールの空気抵抗も最高であるというデータ。

カンパニョーロのホイールは入ってないんですね。。。

Cannondale(キャノンデール) SYSTEM SIX(システムシックス) 2019モデルのスペック・価格

最上位グレードのSYSTEM SIX HI-MODと、下位グレードSYSTEMSIX Carbonの2グレード。

さらにコンポの違いで4種類が完成車として展開されています。

SYSTEMSIX HI-MOD DURA-ACE DI2

SPEC(スペック)

  • コンポ:Dura Ace Di2 Hydro Disc, 11-speed
  • サドル:Prologo Dimension NACK
  • ホイール:HollowGram KNØT 64 Carbon Wheels
  • 価格:1,050,000円(税抜)

SYSTEMSIX HI-MOD ULTEGRA DI2

SPEC(スペック)

  • コンポ:Ultegra Di2 Hydro Disc, 11-speed
  • サドル:Prologo Dimension, Tirox rails
  • ホイール:HollowGram KNØT 64 Carbon Wheels
  • 価格:790,000円(税抜)

キャノンデール システムシックス HI-MOD アルテグラDi2公式ページ

Hi-MODは、電動コンポ搭載で、ホイールもしっかりディープリムホイールです。

カタログデータをみて気になったのが、クランクがキャノンデール製のCannondale HollowGram Si wに加えて、

Power2Max NG Eco Power Meterとパワーメーターがデフォルトで付いているようです。

パワーメーターって10万円を超える価格帯なので、欲しい人にとって、結構お買い得なモデルじゃないでしょうか?

SYSTEMSIX CARBON DURA-ACE

SPEC(スペック)

  • コンポ:Dura Ace Hydro Disc, 11-speed
  • サドル:Prologo Dimension, Tirox rails
  • ホイール:HollowGram KNØT 64 Carbon Wheels
  • 価格:640,000円(税抜)

キャノンデール システムシックス カーボン デュラエース公式ページ

HI-MODの下位グレードとなるシステムシックス カーボン。

シックス(元素番号6)もカーボンを表現しているから、重複じゃないのか?という点は置いておいて、ワイヤー式デュラエーススペックまでは、ホイールが同じです。

残念ながらパワーメータは付いてきません。

この一個上のHI-MODのアルテグラDi2モデルは15万円の差額で、グレードも上、電動化、パワーメータが付いてくるので、そちらの方がお買い得ではないかと思います。

SYSTEMSIX CARBON ULTEGRA

SPEC(スペック)

  • コンポ:Ultegra Hydro Disc, 11-speed
  • サドル:Prologo Dimension, Tirox rails
  • ホイール:Fulcrum Racing 400 DB
  • 価格:420,000円(税抜)

キャノンデール システムシックス カーボン アルテグラ公式ページ

とにかく安くエアロロード始めたい!という人はこちらのモデルは非常に買いやすい価格帯だと思います。

ホイールはグレードが落ちますが、1個上のデュラエースモデルより22万円も安いので、自分の好きなディープリムホイールをあとで購入する楽しみもあって良いのではないかなと思います。

コンポもアルテグラですし、十分なスペックで、初心者ならもう楽しくて仕方がないバイクだと思います。

まとめ:Cannondale SISTEMSIX 最新2019年モデル

キャノンデール初のエアロロードとして、2年強にかけて本気で開発されたSYSTEM SIX。

買いなのか?

キャノンデールファンであれば、待望のエアロロードとして買いでしょう。

一方で、特にブランドを決めずにエアロロードを検討する場合は、買いなのか?

考え方としては、キャノンデールはエアロロード最後発だったからこそ、他の競合メーカーの動向を睨みながら、実際に空洞実験で空気抵抗の比較データもとったりできているので、それらを上回る性能を確実に載せてきていることは想像できます。

ただ、先行しているトレックやマドンやスペシャライズドも当然、毎年、少しずつ改良して新しいエアロロードを投入しているので、一日の長があるとも考えられます。

なので、もはや見た目の好みと価格帯で選べば良いだろう。と思います。

あとは好きなメーカーでとか。

キャノンデールもついにエアロロードを投入しましたね。

もはやエアロが当たり前、それにディスクも当たり前になってきましたね。

それにエアロロードといっても、軽量化、オールラウンド化が進んでいるので、そのうちオールラウンドとの差がなくなる気がします。

誰でもエアロ恩恵を受ける時代はもうすぐそこですね。

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