ワイズロード新宿カスタム館で、春のホイール試乗会が開催。
早速、第一弾のカンパニョーロ試乗会で「ボーラワン50チューブラー」を体験してきました。
初カーボン、初ディープリム、初チューブラーと初めてづくしの試乗でしたが、カンパニョーロホイールの乗り味は、私でもはっきり実感できましたので、試乗会レポートとボーラワン50チューブラーのインプレッションをまとめます。
カンパニョーロ・ボーラワン50チューブラーホイール(2018)試乗インプレッション
試乗したのはボーラワン50のチューブラーホイール。最近ではクリンチャーホイールも一般的になってきましたが、チューブラーはレースに参戦するなら、軽さの面で有利、かつ、乗り心地の良さに定評があります。
スペックと価格
リム素材 | カーボン |
リム高 | 50mm |
リム幅 | 24.2mm |
スポーク素材 | スチール |
ハブ素材 | アルミ |
参考重量 | 前後合わせて1,348g |
ベアリング | USBセラミックベアリング |
定価 | 248,000円 |
※ちなみにクリンチャーモデルだと、重さが1,485gで、定価262,000円ほど。
ボーラワン2018年モデルの特徴は、ブレーキAC3
AC3(All Conditions Carbon Control)は、ブレーキシューの当たる面に斜めの溝が刻まれ、雨天時でも高い制動力を維持する効果をあげています。その他の面では、大きく変わっていないようです。雨天時走行バリバリの人以外は、買い替えるほどではないと思います。これから購入する人は制動力が高い方がもちろんいいので2018年モデルをおすすめします。
ホイール評価項目別・ボーラワン50チューブラーインプレッション
それでは、早速インプレッションをまとめていきます。
私の普段使いホイールは「フルクライムレーシングゼロ(2016年モデル)」のアルミホイールです。今回のインプレッションは特にこのレーゼロとの比較を中心に記載しています。
ロードバイク雑誌、ホイール特集本などでは、ホイールは以下の7つの項目で評価されています。それに倣ってレポートしていきます。
- 低速加速
- 高速加速
- 登坂性
- 巡航性
- 制動力
- 快適性
- ハンドリング(操作性)
低速加速
信号待ちの0km/hから30km/hまでの加速はかなり「スムーズ」な印象を受けました。
フルクラムレーシングゼロと比べて30km/h到達まで大きな違いはないと思います。
ただ、速度の上がり方がレーゼロが踏み込みに合わせてグッグッと加速していくのに対して、ボーラワン50はスルスルっと滑らかに加速していく印象がありました。この辺りの剛性感による乗り味の違いが、フルクラムとカンパニョーロの大きな違いだと思います。
このカンパニョーロ特有の「G3組の乗り味」は今回が初体験ですが、かなり好印象でした。
レーゼロは、踏んですぐ加速するのですが、ボーラワンは踏み込みの力がホイールに「少し溜められてから放出される」感覚がありペダリングの間隔で加速が繋がっていくような印象です。このワンクッションが踏みこみにリズムを産み、ペダリングを楽しませてくれます。
高速加速
高速走行からの加速については、ボーラワン50が優秀です。
特に35km/h以上からはディープリムによる空気抵抗の減少効果で、高速を維持したまま、さらに加速していくので脚力さえあればギア比の限界まで、停滞することなく加速されていく印象です。
レーシングゼロも加速性能は悪くないのですが、高速域では空気抵抗による減速分が常に差し引かれるため、最高速に達するまでの時間がボーラワンよりかかるように思います。
登坂性
普通にガンガンのぼれます。
長い激坂は試乗コースにできなかったので、6〜7%程度の坂ですが、むりなく登れました。チューブラーホイールはディープリムなのに1,348gと超軽量なので、全くヒルクライムでデメリットを感じません。むしろ、坂が連続するアップダウンコースでは、下り坂の加速で次の上りでの速度維持効果があるので有利になると思います。
ヒルクライムイベントでは私のレーゼロ(1,437g)でも大差ないと思いますが、ロードレースやロングライドになると、ボーラワン50チューブラーに軍配が上がると思います。ちなみにボーラワン50クリンチャーでも1,485gと軽量なのでヒルクライムもそれほど苦にならないと思います。
巡航性
高速域(30km/h以上)の速度維持では、ボーラワン50は最高です。レーゼロに圧勝です。そのためのディープリムホイールですから。あと、高速域に入るとホイールが空気を切り裂く「シュゴーーー」って音が鳴り始めるのでテンションが上がります。
低速域(30km/h以下)ではディープリムの効果は薄れると思いますが、リム重量がある分、慣性が働くので有利になると思います。踏まなくても転がってくれます。ディープリムかつワイドリムでホイール外周部に重量比が多くなっている構造がいいですね。
制動力
ブレーキングについては、シビアな局面もなかったのですが、問題ありませんでした。高速域で一瞬車に進路を狭められたので、ひやりブレーキを入れましたが、反応に不満は全くありませんでした。アルミホイールは雨天時でも制動力は高いので、AC3で制動力維持されているのであれば不安は全くなさそうです。と言ってもあまり雨天時には乗りたいと思いませんがw
快適性
チューブラータイヤの効果もあると思いますが、レーゼロに比べて剛性ガチガチではなく、若干溜めのような、揺らぎのような特性があるので、かなり快適でした。高速域で路面ギャップを掴んでも、ガツンと突き上げが来ることもありません。
レーゼロはギャップをそのまま情報として伝えて来る感じはありますが、サドルにどっかり乗ってなければダメージも少ないので慣れですかね。
ハンドリング
特に操縦の安定感に優劣はありませんでした。カンパニョーロのホイールに間違いはないですね。不安を微塵も感じさせません。レーゼロも問題ないので特に優劣はありません。
見た目
ロードバイクの見た目の約50%はホイールの面積なので、圧倒的に印象が変わりました。
ボーラワン50装着(戦闘時)
リムハイト50mmの存在感はハンパなく、自転車から戦闘機に変形したくらいの印象です。ああ、乗ってるやつだなこいつはと。
それに見合う脚力を身に付けなければと身が引き締まる思いになりますね。
フルクラムレーシング装着(通常時)
CAMPAGNOLO BORA ONEのロゴは、ブライトラベルだとかなりの主張がありますね。
特にピナレロはフレームにもロゴが多いので、ホイールはシックにダークラベルにしたいなぁと思いました。
ボーラワン50チューブラー試乗インプレまとめ
カーボンディープリムホイール購入の有力候補の一つ「ボーラワン50」
今回の試乗インプレで特に評価したい点は、以下の3つ。
- 踏み込みのレスポンスのタメ感が新鮮
- 高速域での加速、速度維持性能
- 見た目の劇的変化
カンパニョーロの乗り味、ディープリムの性能、そしてかっこいい。の3つが一気に押し寄せてきたので、物欲テンションはマックスになりました。
試乗後にショップの方とも少し印象を話したりしたのですが、カンパニョーロの乗り味とフルクラムのダイレクト感の違いはやはり圧倒的に違い、カンパニョーロのタメ感は、ロングライドで疲れた時のペダリング時に少し余裕を産んでくれるとおっしゃってました。カーボンのディープリムホイールなので重量的な不利もほとんどないのでヒルクライムでも登りますよ。とのことでした。
もともと、ヒルクライムを考えると、リムハイトがやや低く35mmのボーラワン35がいいのかなと試乗するまでは考えていました。今回の試乗で、50mmのリムハイトでも走りが重くならないことがわかったので、50mmハイトくらいのディープリムホイールを購入しようと決意を新たにしました。
リムハイトが高いメリットは、「高速加速」「高速巡航」はもちろんですが、「見た目」という結構重要なポイントにも大きな効果があるので、「どうせ買うなら、ディープリム」を合言葉にしていきたいと思います。また、その次のホイールでは変わるかもしれませんが。。。
試乗ホイール
チューブラーも極上だったのですが、個人としてはレースというよりは、普段使いも考えているので、パンクなどで便利なクリンチャータイプのボーラワン50クリンチャー(2018)が第一候補と考えています。
※検討中のライバルホイール
フルクラム派だったので、フルクラムスピード40クリンチャーは元々第一候補でしたが、ボーラワンのカンパニョーロの乗り味は結構病みつきになりそうな気もしているのでかなり悩みますね。フルクラムのダイレクト感も気持ちいいのですが。
あと、かなりお金に余裕があったらボーラウルトラ50クリンチャーも視野に入れたいところです。
(おまけ)ワイズロードの2018年春のホイール試乗会について
最後にワイズロードの春のホイール試乗会について補足します。
以下の日程でワイズロード新宿カスタム館にて、各社のホイールを自分のロードバイクで試乗することができます。
- 3/22〜3/29 カンパニョーロ
- 3/31〜4/6 ZIPP
- 4/12〜4/17 フルクラム
今回はカンパニョーロのホイール試乗会で、以下のホイールが試乗可能でした。
- ボーラワン50
- シャマルウルトラ
- ゾンダC17
試乗については、電話で事前に予約していったほうが確実ですが、私はふらりと日曜日午後に立ち寄って、試乗ホイールが空いていたのですぐ乗ることができました。意外とまだ知られてないのでチャンスかもしれません。
また、カーボンホイール試乗時は、ちゃんと試乗用のブレーキシューに変更してくれますので普段アルミの人も安心してください。
ホイール購入を検討されている方で都内近郊の方はぜひ試乗してみてはいかがでしょうか?