竹谷賢二「ロードバイクの作法」やってはいけない64の教えのレビュー

NHK BSで放映しているロードバイク番組「チャリダー☆」にサイクルドクターとして出演している竹谷賢二さんの本が発売になったので、早速購入して一通り読み終わりましたので、レビューします。

竹谷賢二さんとは?

本作を読んで改めて竹谷さんに興味を持ってちょっと調べてみました。

竹谷賢二さんオフィシャルサイト

検索するとオフィシャルサイトがあったので、そのプロフィールを抜粋して紹介。

フルタイムワーカーとして働きながらMTBレースに参戦し、1999年、チーム・スペシャライズドに加入。2000年に初めてMTB全日本選手権優勝を果たす。31歳でプロライダーに転向後も3度全日本選手権を制し、計4度の全日本チャンピオンに輝く。2004年、MTBクロスカントリー日本代表としてアテネオリンピックに出場。2002年には釜山アジア大会で金メダル獲得、2004年にはMTBアジア選手権大会でも優勝を果たすとアジア一の実力者でもあった。

(中略)現役引退後はスポーツバイク・アドバイザーとして活動を開始。(中略)『バイシクルトレーニングブック』『バイシクルライディングブック』の著作や各種メディアの監修などを通して、全てのサイクリストのスキルアップ、レベルアップを目指す。

2012年より本格的にトライアスロンに参戦。(中略)現在、放送中の自転車情報番組『チャリダー★ 快汗! サイクルクリニック』(NHK BS1)にサイクルアドバイザーとして出演し、適切な乗り方をわかりやすく、そして面白おかしく伝えることにも奮闘中。2014年10月、エンデュランススポーツ(持久系スポーツ)を通して生涯現役をサポートする「株式会社エンデュアライフ」を設立。

すごいのが、サラリーマンとして働きながら、MTB全日本選手権優勝したのが、31歳。そこから数年プロ選手としてトップ選手として活躍してオリンピックにも出場していること。

その後は、スペシャライズド契約アドバイザーやチャリダーなどを通して自転車普及しつつ、さらにトライアスロンも毎年出場しているらしい。神奈川県の厚木に「エンデュアライフ」が運営するスペシャライズドラウンジも展開している。

1969年生まれで、御歳48歳。バイタリティに溢れている人である。

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ロードバイクの作法 やってはいけない64の教え レビュー

そんな竹谷さんが久しぶりに出した本著「ロードバイクの作法」を早速レビューしていこう。

本著の構成が通常のロードバイク教本に比べてちょっと面白い。

ロードバイクの理想となる乗り方をレクチャーするのではなく、「64のやってはいけないこと」を提示したあとに、理想の乗り方を補足していくという構成になっている。

結果として得られる内容は、理想の乗りかたを教える構成でも変わらないのかもしれないが「64のやってはいけないこと」を前振りに使うことで、自分が間違った乗り方をしてるかも?!という気づきを促してくれて、ロードバイクの間違いを自分ごと化してくれるので、その項目が頭に入ってきやすくなるように思う。

そんな構成で展開される本著の目次を紹介します。

目次

  • 「自分」という選手を育てよう
  • Part1 サイクリストが犯す3つの間違い
  • Part2 フィッティングの作法
  • Part3 ペダリングの作法
  • Part4 フォームの作法
  • Part5 トレーニングの作法
  • Part6 レースの作法

目次をみると一般的な内容が揃っていますが、今回の竹谷さんのテーマは3つ。

数千人にアドバイスをしてきたアドバイザーのプロの竹谷さんが発見したサイクリストに共通する「3つの大きな間違い」が、今回のテーマの中心にあります。

それが、「ペダリング」「バイクコントロール」「ライディングフォーム」。

この3つの間違いを改善するための作法として、Part2 フィッティングの作法、Part3 ペダリングの作法、Part4 フォームの作法の3章を使って説明していきます。

この3章だけでページ総数はなんと約140ページ。

実に本書のほぼ3分の2をこの3つの間違いを正す作法に費やしています。

そして、それらを生かすためのトレーニングの設計やレース時の心構えなどを最後に説明して、締めくくります。

乗りかたについて、これほど丁寧に説明しいるトレーニング教本もなかなかないので、特に初心者の方は、間違った乗りかたを覚えてしまう前に本書を読んでおくと、早めにロードバイクを乗りこなせるようになるのでメリットは大きいと思います。

熟練のロードバイク乗りの人が、改めて知識として乗りかたをおさらいするのにも適している内容だと思います。

特に参考になったのは、Part3 ペダリングの作法。

ペダルを丸く回すな!

ペダルは丸く回すと良いという人も結構いたりします。

個人的には、回そうとすると左右の足の力がうまく伝わらない気もしてましたし、なんか余分な力を使っている感覚もあったので眉唾だなと思っていましたが、竹谷さんは「回すな!」と明記してくれてます。

そして、ペダリングの運動については、

「ペダリングは、足の円運動ではなく、脚の質量の上下運動」

と明文化しています。

個人的にこの文章のおかげで理解がかなり深まりました。

これは、他によく聞く「ペダルは骨で踏め」の理解にもちょっとつながりました。

ペダリングは1番上にある12時から踏み込み、3時までに力は抜くのが基本とあります。

要は太腿が一番上に上がっている状態から、まっすぐ股関節から踏み降ろす。

膝から先は、クランクの動きに合わせて丸く円を描きますが、あくまで起点は股関節ということです。

と文章にするのは難しいですが、脚の筋力と重量をうまくペダルに伝えるタイミングの捉え方と認識しました。

詳しくはぜひ本を読んでみてください。

本著を読んでから、少し自分のペダリングを意識的に変えることができました。

ただ、1ヶ月前にちょっとブランクを開けていたため、まだ自分の理想の走りに戻れていない状況なので、不満がありますが、これを気にちゃんとしたペダリングを身につけようと思っています。

他にも、フィッティングのサドル調整や、フォームの「骨盤」の起こし方など細かく参考になります。

読書後、何度かサドル調整にチャレンジしました。ちょっと後ろに倒れ気味だったのが程よくなったかなと思っています。

総じて、基本を丁寧にページを割いて伝えている本なので、漫然とロードバイクに乗っている人にとって、ロードバイクに乗ることを頭で理解するきっかけになると思います。

読んだ後は、ロードバイクに乗りたくなります。

夏の暑い日にロードバイクに乗る心が折れた日には、クーラーの効いた部屋でせめて竹谷さんの本を読んでみるのはいかがでしょうか。

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