ロードバイク初心者の最初の頃、悩みに悩んで購入した最初のホイールはアルミホイール最高峰「フルクラムレーシングゼロ」
一般的な評価も高く、初心者の人で購入を検討している人も多いと思います。結論からいえば、おすすめ!
初心者のグレードアップホイールとしては、かなり高性能。
購入してから2年以上が経った今もメインホイールとして乗りつづけています。
フルクラムの良い点は、脚力に自信のない初心者でも乗り味の変化を楽しめ、上級者レベルでも、ヒルクライムやクリテリウムなどのレースやイベントで十分な戦闘力を発揮してくれます。
今回はそのフルクラムレーシングゼロの魅力に迫りつつ、はじめてのホイール交換について紹介していきます。
フルクラムレーシングゼロの種類とスペック
Racing Zero (レーシングゼロ) には、スタンダードモデルレーシングゼロと、ブレーキ面の加工が施されたリムが黒いレーシングゼロNITEの2種類があります。同クラスのハイエンドアルミホイールとしてカンパニョーロのシャマルウルトラ /シャマルミレとよく比較されます。
カンパニョーロとフルクラムは姉妹カンパニーなので、実はレーシングゼロとシャマルの性能差はほとんどありません。
大きな違いは「スポーキングの組み方の違い」による乗り味の差だと言われています。
- レーシングゼロ 剛性が高くペダリングが瞬時にスピードに変わるクイックな反応。
- シャマル 上品でシルキーなタメのある乗り味。
乗り比べてみると明らかに違うので試乗して試してみると、自分の好みに合わせてホイールを選べると思います。
このようにメーカーによって、ホイール作りのコンセプトが異なるため、性能ではなく、乗り味が変わっているのもホイールの面白さの一つでしょう。
レーシングゼロ / レーシングゼロNITEシャマルミレのスペック・価格
レーシングゼロ | レーシングゼロNITE | |
参考重量 | 1,518g | 1,506g |
リム高 | F/27mm R/30mm | F/27mm R/30mm |
リム幅 | 22.5mm | 22.5mm |
スポーク本数 | F/16本 R/21本 | F/16本 R/21本 |
リム加工 | なし | プラズマ電解酸化処理 |
価格(税抜) | 137,000円 | 166,000円 |
まず、完成車についているホイールの重量は大体1,800g〜2,000gなので、前後のホイール2つで300〜500gほど軽くなるのは大きな魅力です。
たった300gと感じるかもしれませんが、ロードバイクの駆動部であるホイールは最も走りに直結するパーツなので、少しの変化でも効果が大きく感じます。
そして、レーシングゼロNITEですが、これはリムに特殊加工が施され、ブレーキの制動力を向上しています。
例えば、自転車通勤をする人など、雨でもロードバイクに乗る予定の人は、NITEは安全面で大きなメリットがあるため、特におすすめです。
フルクラムレーシングゼロ実走インプレッション
フルクラムレーシングゼロにホイール交換して、すでに数千キロ以上走っていますが、このホイールに交換して感じたレーゼロならではの性能や乗り味で大きく変化を感じた点は以下の3つです。
- 踏み出しの軽さ
- 加速反応の良さ(剛性の高さ)
- 巡航性能の向上(HUBの高性能ベアリング)
特に重くて鉄下駄ホイールと呼ばれる完成車についてる安いホイールから交換したので、特に変化を大きく感じられたかもしれません。
はじめてフルクラムレーシングゼロで走った時は、ホイールを変えるだけで愛車がまた全く違う乗り物に変わった感覚を受けるほど、ホイール交換による変化を楽しみました。ホイールを変えるならある程度ランク高いホイールを最初に選んだ方が「ありがたみ」はわかりやすいと思います。
それでは、レーゼロの実走のインプレのポイントを1つずつ解説していきます。
1.踏み出しの軽さ
まず完成車についてるホイールから、一気に500g軽くなると、信号待ちの停車時からペダルを踏み込み走り出した時の軽さに驚きがありました。
そして、ペダリングのパワーがホイールを通してすぐに回転力として伝わり、スタートダッシュの立ち上がりが圧倒的によくなります。街乗りの信号待ちはそれまでただだるかったのですが、レーゼロに変えてからはそれほど苦にならず、走り出しのダンシングで数十メートルも走れば、時速30kmに到達するクイックさに感動します。
3.加速反応の良さ(剛性の高さ)
基本ロードバイクで高性能なパーツは高剛性でペダリングの力をできる限りロスなくパワーとして伝えられるようになります・
特にこのフルクラムレーシングゼロは、ホイールでも剛性の高さが特徴で、人気を博しています。
剛性が高いと、ペダルの力が瞬時にホイールまで伝わり、ダイレクトに走りに影響を与えるので、走りの切れ味が上がる感覚を味わえます。スタートダッシュでももちろんですが、高速巡航中にスプリント勝負のようにグッとMAXまで踏み込めば、さらに高速域へ加速していきます。(もちろん脚力が必要)
このレーシングゼロの反応の良さが、ロードバイクの乗り味を一段と楽しくさせてくれます。初心者のみならず、脚力のある上級者からの支持が高い理由はこの剛性の高さが主な要因だと思います。
フルクラムレーシングゼロの唯一の弱点?がこの剛性の高さ説も
レーゼロの購入検討でウェブなどを調べていたときに唯一引っかかったのが、剛性の高さによる「足の売り切れ安さ」。剛性が高くて踏みたくなるのでレーゼロはすぐに足が売り切れる(疲れてしまう)という評価が結構レビューなどで出回っています。
初心者で脚力に自信のなかった私は、これが本当だとせっかく買っても使いこなせないのかなぁと結構悩みました。
結論を言えば、レーゼロは初心者でも大丈夫!でした。佐渡ロングライド210kmも、鈴鹿サーキットの周回レースもこれ一本で楽しく走れます。ホイールが原因で足がなくなることは全く無いのでご安心ください。
また、もちろん長く走ると疲れるのですが、それも走り続ければホイールに足が慣れていきます。
3.巡航性能の向上(HUBの高性能ベアリングUSB)
完成車の鉄下駄ホイールに比べて、もう一つ大きな違いがあるのは、ホール中央部にある軸(HUB)にあるベアリングが高性能なものにアップグレードされています。
スタンダード版のレーゼロとレーゼロNITEのHUBは、USB(ultra smooth bearing)のグレード担っており、高性能ベアリングは回転時の摩擦などによる推進力のロスが軽減されて、回り続ける力を持っています。ある程度のスピードが出てあとの平坦路ならば、氷の上をツーーーーと滑っていくようにロードバイクは走り続けてくれます。また、その時のラチェット音が心地いいのもフルクラムレーシングゼロのいいところです。
フルクラムレーシングゼロの良さまとめ
フルクラムレーシングゼロの3つの高性能
- 走り出しの軽さ
- 加速反応の良さ
- 巡航性能の向上
(補足)レーゼロのHUB上位モデルCompetizione
レーシングゼロのUSBから、さらに上位のHUB、CULTにグレードアップしているモデルもあります。
Fulcrum – Racing Zero (レーシングゼロ) C17 Competizione クリンチャー
スポーク1本が赤くなってるデザインも、ちょっとかっこいいのでお金に余裕があればこちらを検討してもいいかと思います。ただ、HUBに大きく期待しすぎない方がいいかもしれません。USBとCULTの差は値段ほど大きな差がないとも言われています。
フルクラムレーシングゼロの購入先はどうしよう?
さて、フルクラムレーシングゼロの購入を決めたら、ぜひ安く手に入れたいです。
例えば、通販サイトの大手Amazonでもフルクラムレーシングゼロは販売されています。
おすすめは時期にもよるのですが、海外通販サイトのwiggleが安く販売しているケースが多いです。
特に安い時期だと、10万円以下の85,000円 で販売されていることもあります。
ちょくちょくチェックしながら買いどきを見極めるのが一番安く買える可能性があります。
Wiggle販売中のレーゼロシリーズ
Racing Zero (レーシングゼロ) C17 Competizione
でも、海外通販サイトって大丈夫?
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フルクラムレーシングゼロ初めてのホイール交換
フルクラムレーシングゼロは、私にとって初めてのNewホイール。
しかも通販で購入したため、交換などのセッティングを自分でやる必要がありました。
その経験をまとめてお伝えします
◼︎ホイール交換の手順まとめ
- ホイールを箱から出す。
- リアホイールにスプロケをはめる
- ロックリングを専用工具で締める
- タイヤを片側はめる
- チューブを入れる
- タイヤをはめる
- 空気いれて、クイックリリースを通す
- ロードバイクに装着
まとめると意外とたったこれだけです。
ただ、いくつか専用工具も必要だったりするので、事前に用意しておきましょう。
新しいホイールにつけるスプロケを古いホイールから移植したい人は、上記の手順2の前に、古いホイールからスプロケを外しておく作業も必要です。
さてここからは流れるような作業を写真で紹介していきます。
1.ホイールを出す。
2.スプロケ装着
今回、ニューホイールに合わせて、スプロケを105からアルテグラにグレードアップすることにしました。
特に不満はなかったのですが、アルテグラでもそれほど高くないので。
2017年には、アルテグラはR8000シリーズにリニューアルしているので、最新モデルを選ぶといいでしょう。
ギア比は、11-28T とこれまでと同じもの。11-25Tなど高速仕様も考えてみたが、坂はまだまだしんどいのでひよりました。28Tのギアがないと困ります。なんだったらもう一回り大きめの32Tの歯数も検討しても良かったかもしれません。
自分の脚力に応じて歯数の組み合わせは選ぶと良いですが、リアのスプロケの数字が大きいほど軽いギアがあると考えてください。
スプロケは箱から出すとき、山が崩れそうになるので注意深く。
大きいギアから順番にハブにはめていきます。
ギアの中心の凸凹にある一ヶ所だけ大きいところを、ハブ側の大きい場所に合わせてはめていくだけなので特に迷いなし
ティアグラなど10速コンポの場合は、付属のスペーサーをつける必要があります。
3.ロックリングを専用工具で締める
専用工具は、うまくはめ込むのに少しコツが必要。こちらも凸凹を合わせてはめ込んだあと、締める。
締め付けすぎは良くないそうなので、体重を載せず、腕の力だけで、もうしまらないかなというくらいまで締めた。
グッグッグと締まった瞬間があったので十分だと感じた。トルクを計る工具があった方が良いのかも知れない。
4.タイヤをはめる
タイヤは数々のブログでオススメらしいコンチネンタルグランプリ4000S2を購入する事に。
メイドインジャーマニー。イタリア製にした方が良かったかな。
畳まれていたタイヤはペラペラで折り目があるが、気にせずはめる。
5.チューブを入れる
Fulcrumロゴのあたりにバルブを通す穴があった。ググッと差し込み、チューブもぐるっと簡単にはめる。
6.タイヤをはめる
7.空気いれて、クイックリリースを通す
もう片側のタイヤをホイールにはチューブと一緒にはめていく。
最後の10cmくらいは力がいる。体重をかけるようにぐっと力を込めてはめていく。チューブを噛まないように注意。最後に1周タイヤをずらしながらチューブが噛んでいない事を確認しよう。噛んでると空気を入れた瞬間に破裂する。
いよいよ、愛車PINARELLO GUNS ピナレロ ガンSに装着する
8.愛車ピナレロに装着
ばーん
ババーン!
(装着後)
バーン
ニューホイールは、抑え目のデザインで見た目も落ち着いていてGood!
派手なロードバイクはあまり格好良くない派。
バランスがよくて気に入りました。フルクラムのロゴとポイントの赤いFの文字がいい。
装着前と比べるとスポークの感じも全然違う。
装着前のノーマル鉄下駄ホイールはスポークの存在感が弱い。
ホイール交換のお祭りは、セッティングだけではなく、装着前にフレームの汚れや、古いチェーンの洗浄もしたので合計3時間くらいの長い祭りになりましたが、ホイール交換だけなら多分1時間くらいで終わると思います。
ホイール交換の作業は、とてもテンション上がります。
夜中の作業完了でしたが、がまんできず5kmくらい走りに出てしまいました。
とにかく踏み出しが軽い!回る!ダイレクトな加速!そして、高速域で踏んでも加速!さらに巡行速度の維持もかなり楽になりました。
唯一心配していた硬い乗り心地はほとんど感じませんでした。タイヤを25Cにしたのが良かったかもしれません。
締める力加減が全く分からなかったロックリングも全く問題なくしっかり固定されていました。
Wiggle販売中のレーゼロシリーズまとめ
Racing Zero (レーシングゼロ) C17 Competizione
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