6月の初週に喉の風邪をひいて、3週間もずるずると喉の痛みが続いき、全く自転車に乗れない時期が続きました。
この3週間のブランクで、それまでまめにロードバイクに乗って蓄積してきた心肺機能や筋力が著しく低下してしまいました。
今回は、STRAVA(ストラバ)アプリの機能のひとつFitness & Freshnessのデータを公開して、
3週間ロードバイクに乗らなかったときの自転車力の低下の実例をご紹介し、トレーニングを継続するモチベーション管理についておすすめの3つのアイテムについてご紹介します。
STRAVAを知らない人はこちらを参照。
簡単に言えば、サイクリングログアプリです。
毎日のライドのデータを記録してくれて、そのデータを元にモチベーションをあげたり、トレーニングに活用できるロードバイク乗りには必須のアプリなのです。
そして、その長期間ロードバイクから離れないためには、体調管理ももちろんですが、モチベーション管理も大事。
暑い夏も、寒い冬も、コンスタントに乗り続けるためには、一人でもいつでも楽しめるロードバイク環境づくりをオススメします。
理系ロードバイク乗りの私が提案するモチベーション管理の三種の神器が、この3つ。
- GARMIN
- STRAVA
- Zwift
データに燃え、データを励みにロードバイクに乗るデータドリブンなロードバイクモチベーション管理術をまとめてみました。
データで見る長期ブランクのロードバイク乗りへの悪影響
ロードバイクはトレーニングの合間にはもちろん休息日が必要ですが、できるだけ定期的に乗ることが重要です。
心肺能力や筋力が数日乗らないだけで徐々に落ちてくからです。
そんな能力の低下についてあるデータから見てみましょう。
STRAVAには、ライドのトレーニング強度を判定してくれて、その時の能力を「フィットネス」というパラメータで数値化して表現してくれる”Fitness & Freshness”という項目があります。
こちらは、無料会員ではなくプレミアム会員専用の指標です。
普段わかりづらいロードバイク能力の成長度合いを簡単に見れる指標なので、結構、日々見て励みになります。
ロードバイク能力の「スカウター」みたいな感じで楽しいです。
プレミアム会員は、月額600円となかなかかかりますが、他にもいろいろな機能があるので継続してます。
Fitness & Freshness評価の流れ
- STRAVAで、1回ライドの記録を取る。
- ライドのトレーニング強度を判定。
- それに応じて、フィットネスが上がる。
- 乗らないと、フィットネスが下がる。
こんな流れで、毎日、フィットネスが変動していくのです。
簡単に言えば、毎日1時間ほどガンバって乗ると、2ポイントほどフィットネスが上昇していくのですが、
乗らない日は、1〜2ポイントほどフィットネスが下降していきます。
3週間のブランクによる、フィットネスの下降曲線
そして、今回、病気による3週間のブランク明けのライド後に確認したFitness & Freshnessのデータがこちらだ。
STRAVAを始めた1年半前くらいからの推移です。
・現在のフィットネスが、「36」
・3週間前のライド直後が、「60」
病気の3週間は、実走はもちろん、ローラー台も乗れなかったので、一気にグラフがダウンヒル。
24ポイントもフィットネスが下がってしまいました。
2月の頭くらいのフィットネスも「36」程度。
つまり、5ヶ月前の状態まで戻ってしまった!という悲しい現実。
このように3週間のブランクは、かなりえげつないです。
元の状態に戻すのも同じトレーニングだと5ヶ月かかってしまうでしょう。心が折れそうになります。
また、1週間のブランクはどうでしょうか。
上のグラフでも3月ごろに下り坂があります。
これは春休みに1週間旅行したことが原因で、この時は9ポイントほど下がりました。
頑張れば2週間ほどで取り戻せる程度ですが、やはり間を開けるのではなく、少しでもいいから定期的に乗ることがロードバイク能力の維持には大事なことがわかります。
日頃忙しい会社員のホビーライダーが平日にロードバイクに乗るモチベーションを維持するのはなかなか大変です。
しかし、週末土日だけのライドでは、ロードバイク能力を維持するのもなかなか難しいことは、上記のグラフからわかります。
そんな我々の強い味方が、3種の神器によるモチベーション管理術です。
GARMIN × STRAVA × Zwiftによるデータドリブンなロードバイク・モチベーション管理術
ロードバイクの能力を維持するためには、1週間に5日はロードバイクに乗ることが理想です。
会社員であれば、平日3日、週末2日というのが理想です。
週末2日は、距離・時間長めライドで、山道などを実走するのがオススメです。こちらは楽しいから問題ないでしょう。
※土日両方が難しい人は、1日で長め4〜5時間のライドもありでしょう。
環境づくりに、ローラー台の導入も検討しよう。
問題は平日。
1時間とかでも十分ですが、それもなかなか時間が取れない人が多いとおもいます。
そこで、まずやはり導入を検討したいのが、ローラー台。
平日のちょっとテレビ見たりする時間をロードバイクに使えるようになります。
私は、12月に導入して、劇的にロードバイクに触れる時間が増えました。
先ほどのSTRAVAのグラフのギザギザを見てもらうと分かりますが、右のほうは細かくなっています。
ライドの度に「フィットネス」は変化するためこのようなギザギザが細かくなります。
左の導入前は、実装だけだったので、平日は近所の公園に頑張って言っていました、夏に膝を痛めてから、週末のライドのみになってしまいました。
すると8月以降から年末のローラー台導入までは、ほとんど「フィットネス」が上がらなくなってしまいました。
やはり、週末だけのライドだけでは、なかなか成長できません。
そして、12月にローラー台を導入したのですが、その効果はグラフからも見て取れます。
もちろん、ローラー台を導入しなくても、平日に実走の時間を取る環境があれば、大丈夫です。
いずれにせよ、継続的に平日乗ることが重要です。
また、ローラー台があっても、それに乗るモチベーションを維持しなければいけません。
これがまた難しい。ローラー台トレーニングはかなりストイックです。
私は、そもそもトレーニングがあまり好きではありません。
楽しいからロードバイクに乗り始めたので、楽しく乗れる環境づくりが必要でした。
ローラー台も楽しくがモットーです。
ちなみに今オススメのローラー台は、TACX NEO Smartです。
TACX NEO Smartがかなり安くなっていて、 wiggle で12万円切ってきました。
wiggle通販 Tacx Flux Smart 75,388円(税抜) 関税・消費税
こうして、いよいよ登場するのが、ロードバイクのモチベーション管理の3種の神器たちです。
3種の神器① GARMIN Edge ガーミンエッジ (データを集める)
言わずと知れたサイクルコンピュータの定番ガーミンエッジ。
いろいろシリーズはありますが、今なら、GARMIN Edge 820J一択ですね。
もちろん、他のメーカーのサイコンでもいいです。
ただ、できるだけデータをたくさん取れるいいモノを選びましょう。
速度と距離だけの格安サイコンは、物足りなくなります。
また、第二の神器STRAVAと簡単に連動できる機能も重要です。
そういう意味ではガーミンは間違いありません。
取得しておきたいデータ
- 速度
- 距離
- 走行時間
- ケイデンス
- 心拍数
- 消費カロリー
- GPS
- (出力パワー)
パワーについては、パワーメーター導入が必要です。
なかなか高価なので必須ではないとします。
3種の神器② STRAVA (データで遊ぶ)
ガーミンで取得したデータは、ガーミンのサイトでも見ることができますが、オススメはサイクリストたちが登録しているアプリSTRAVAに連動してデータを送ることで、データが一気に遊べるものに変わります。
無料会員でも、世界中のライダーたちと同じ区間を走ったタイムを競うなどの一般的な機能は使えて楽しめます。
詳しくは、過去の記事
無料会員でもできるSTRAVAのデータ活用
- ルート記録 ルートの上昇高度など、その日のライドが自動的に残る。
- セグメントランキング 走行ルート上のタイムアタックルートで世界中のライダーと競える。
- ルート発見 人のルートを見て、行ったことがないルートを発見する。
さらに、プレミアム会員になると、ガーミンでリアルタイムで区間タイムとのギャップを表示したり、さらにデータドリブンの自転車ライドを楽しめる機能が追加されます。
> STRAVAプレミアム会員なってみたら、Garminガーミン連動でKOM!
プレミアム会員でできるSTRAVAのすごいデータ活用
- セグメントをガーミンにリアルタイム連動 ヒルクライムのタイムギャップが走行中に表示される!
- Fitness & Freshness 前述のように自分の成長をグラフ表示。
- サイクリングヒートマップ 走った全てのルートをマップに表示。
- パワーカーブ パワーメータがあれば過去ライドのパワー配分をグラフ表示
STRAVAのいいところは、自分だけの走行データをネットに通すことで、他人のデータと比較して客観的に評価できるようになること。
これにより、あとちょっとで速くなろう、今度はあの人のルート行ってみようなど、世界が広がっていきます。
しかし、過去に走った見ず知らずのライダーたちの速さはかなりのもので、自分のダメさ加減に打ちひしがれることもあります。
3種の神器③ Zwift (ローラー台で遊ぶ)
今のところ、ローラー台を導入した人だけしか使えない神器だが、Zwiftはローラー台に連動して仮想空間を走ることができるバーチャルサイクリングアプリです。
ローラー台は、家の中でロードバイクのトレーニングができるツール。
ただ、当たり前だけど、ロードバイクは進まず、その場に止まったまま。
ペダリングすれば疲れるが、それに対する目に見えた報酬はない。
実走ならば、景色が変わる、スピードがあがる、爽快感があるなど、ロードバイクの楽しさを味わえるのだが、ローラー台は、何もない。
そんなローラー台トレーニングを続けられる人は私は、無条件に尊敬します。
見返りに慣れ親しんだファミコン世代の私のような人間は、何か苦労をしたら目に見えた報酬が欲しい。
頑張ってメタルスライムをたくさん倒したら、強くなりたい。
そんなデジタルキッズな私にぴったりだったのが、Zwift。
ローラー台で走れば、バーチャルな私がZwiftの世界を疾走してくれる。
また、バーチャル世界の坂に差し掛かれば、ローラー台の負荷が上がり、トレーニング強度が増すゲーム性もある。
過去記事:Zwiftをはじめる
Zwiftのヴァーチャルサイクリングのメリット
- 信号待ちがない
- ローラー台に、報酬と作ってくれる
- いきなりヒルクライム
- ヴァーチャルレースでうでだめし
Zwiftは、ローラー台のモチベーションアップを様々な仕様で実現してくれる。
特に私が気に入っているのは、信号待ちがなく、ヴァーチャルコースでいきなりヒルクライムを楽しめること。
実走では、近くのいい峠に行くまで1時間以上かかるが、Zwiftならものの5分でヒルクライムコースを走ることができる。
また、最近はヴァーチャルレースも楽しい。
世界のライダーたちは愕然とするほど強く歯が立たないが、それでも同じレベルのライダーも走っているので、その人たちとのミニバトルが楽しい。
ドリフティング効果もあるので、つきいちで、ずっと走って最後の直線だけ踏んで抜き去るという姑息なレースもできるし、地形を読んで、ちょっとした丘の登りでアタック、ダウンヒルも全開で一気に秒差を開け、相手のやる気を削ぐといったロードレースっぽい展開も自己演出することが可能だ。
また、テレビ画面を2分割して、Zwiftしながら、テレビを観るといった楽しみ方もある。
ローラー台を導入するなら、Zwiftもオススメである。
ローラー台トレーニングを続ける自信がない人は。
まとめ
GARMIN Edge、STRAVA、Zwiftの3種の神器を紹介したが、これらは全て自分の体で作ったデータを使って、いろいろな仕組みや演出を介することで、ロードバイクトレーニングに小さな目標や達成感を与えてくれる。
ゲーミニフィケーションという言葉が数年前に出てきたが、ゲームではなくても、ゲーム性を使うことで勉強や技術習得などの少し辛い作業をも楽しく、習得しやすくするという考え方は非常に現代にマッチしていると思う。
ネットもあれば、世界と繋がれるし、今後もよりロードバイクを楽しくさせてくれるサービスが増えてくるのではないかと期待している。
今回紹介した記事・リンクまとめ
ローラー台
> wiggle通販 Tacx Neo Smart 119,758円(税抜)
> wiggle通販 Tacx Flux Smart 75,388円(税抜) 廉価版の2017年モデル
GAMIN Edge
STRAVA
Zwift