ジロ・デ・イタリアも始まり、初日から予想外のポストルベルガーの予想外の勝利や白熱の山岳、トム・デュムランが鬼のタイムトライアルでマリア・ローザ獲得など、数々のドラマをリアルタイムで堪能している人も多いだろう。
心配していたDAZNの中継も中止されることなく、日本語解説もつき、J SPORTSとはまた違った雰囲気でレース観戦を楽しめている。毎日4時間ほどになるので結構じっくりレースの3分の2くらいを観ることができる。
ネットの障害もそれほど多くないので、このまま最後まで順調に放映を続けていただければ嬉しい限りだ。
そんなジロ・デ・イタリアのまっただ中に、アマゾンで得意のネットウィンドウショッピングをしていたら、気になる本を見つけた。
昨年2016年のジロ・デ・イタリアにNIPPOビーニファンティーニの選手として初出場・完走を果たした山本元喜選手がそのレースの裏側を詳細に描いた著作「僕のジロ・デ・イタリア」だ。
ジロ・デ・イタリアを観ている今、ぜひとも読みたくなる一冊だ。
僕のジロ・デ・イタリアの発売日と内容について
発売日は6月1日
見つけてすぐさまポチッと行こうと思ったが、本の表紙画像がなかった。
おかしいなと思って、しっかり詳細ページを観ているとなんと発売日が6月1日。
予約販売中でした。
※なんと6/30に延期になりました。(5/31更新)
ジロ・デ・イタリア2017のスケジュールは、5/5〜5/28まで。
それが終わってからの発売となる。
なんとも惜しい。
ジロ・デ・イタリアの直前に発売した方がよかったのではないだろうか。
これから始まるジロ・デ・イタリアの前に2016年のレースについて、選手が赤裸々に語るノンフィクション本を読むニーズは高まる。
また、レース開催中の今こそ、まさに休息日などにジロ・デ・イタリアの興奮をより盛り上げるツールとしてこの本の活躍する機会も多くなる。
考えようによっては、ジロ・デ・イタリアが終わって興奮冷めやらぬ中、ジロ・デ・イタリアの中をより深く知りたいなと思って購入する可能性ももちろんありますが、上の2つのニーズを取り逃がすのはなんとも惜しいような気がする。
もちろん、余計なお世話です。
ただ何より、私が今まさに読みたい!という気持ちがあるので、焦らすのーという気持ち。
でも、レースが終わってからだと、また次のジロ・デ・イタリアまで1年あるし、話題はツール・ド・フランスへ移行していくので、やっぱりちょっともったいない気もします。
まあ、発売日はさておき、現役選手が1年ほどしか経っていないレースを総括するというノンフィクション本は特に自転車ロードレースの世界ではほとんどないケースなので、非常に興味深い本であることは間違いありません。
では、具体的な内容について観てみましょう。
著者・山本元喜選手について
山本元喜選手は、2016年のジロ・デ・イタリアの初出場・完走で一気に日本では有名ロードレーサーになりました。
日本の自転車ロードレースシーンでは、史上、最年少でのグランツール完走者になる。
ジロ・デ・イタリアのレース中は、毎日、レースの結果を自身のブログに投稿していて、J SPORTSのジロ・デ・イタリアの中継では、そのブログの内容を読んで、山本元喜選手の状況などを伝えるというテレビとブログの逆転現象もあった。
現在も毎日、山本元喜選手はブログを更新している。
ところで、山本元喜選手は、NIPPOから、日本のチームであるキナン・サイクリングチームに移籍して、活躍の場を日本に戻しているようだ。意外ですが、次のステージを目指してのことでしょう。ぜひ今後も活躍して3大グランツールを制覇してほしいです。
僕のジロ・デ・イタリアの内容について
今回の本は、そんな山本元喜選手が、レース中にも毎日綴っていたブログの内容が中心であることは間違いないだろう。それに加えて、編集者により、構成や肉付けをされた良質なノンフィクションになっているのではないかと思う。
以下、amazonの紹介を引用
「グランツール」と呼ばれる世界的な大会のひとつ、イタリアの「ジロ・デ・イタリア」の2016年大会を、初出場にして完走した山本元喜選手。1991年生まれの彼は、日本自転車史上、最年少でのグランツール完走者である。明るい性格の一方で、レースの極めて詳細なブログを書き続けたことに現れる「記録魔」的な独特のキャラクターが個性的であり、完走を目指す彼の戦略や、映像に現れないジロの現場のプロトンの選手たちの様子が描かれていた。
そんな山本選手が、2016年のジロの裏側をリアルに、詳細に描いたスポーツノンフィクション。大学卒のいわゆる「普通の若者」であった彼が、世界的自転車レース、「ジロ」を完走したことを描いた自転車スポーツノンフィクション。
2017/6/1発売
ジロ・デ・イタリアの興奮が冷めていない今のうちに予約しようか悩み中。
これまでに似たような本もなく、競合となる本はほとんどないので、ロードレースファンに長く支持されて、じっくりゆっくり売れていく本になるのではないかと思ったりもする。
今後も、日本選手が活躍して、ヨーロッパのロードレースのノンフィクション本を出版して行ってほしい。
特に北のクラシックレース「パリ〜ルーベ」や「ツール・デ・フランドル」などの裏話は非常に興味があるのだが、日本ではそんな本は出ていない。カンチェラーラの自伝的な本とか日本で出版してくれませんかね。