春分の日を含む3連休で油断していたが、毎月20日は、自転車雑誌のBiCYCLE CLUB(バイシクルクラブ)とCYCLE SPORTS(サイクルスポーツ)の発売日だった。
昼下がりの散歩を兼ねて、本屋へ行き、簡単に立ち読みして、気になった方1冊を購入する毎月の恒例。祝日だと、なんか趣味の本を買うのも、ゆとりがあって優雅な気分になる。
先月はBiCYCLE CLUBの「ガンバらずに速くなる!」が決め手で購入に至った。
早速、最新の5月号を比較していこう。
5月号のCYCLE SPORTSとBiCYCLE CLUBのメイン特集比較
まずは最もページを割いて紹介されるメイン特集を比較。
メイン特集:必要な筋肉を鍛えて効果的に使え! 目覚めよ! 「自転車筋」
バイシクルクラブは、先月に引き続き、自転車テクニック記事がメインである。しかし、先月のガンバらずに速くなる!とは打って変わってスパルタなアプローチ「必要な筋肉を鍛えろ!」とおっしゃられる。ストイックな特集だ。
とはいえ、効率を重視はしている。
自転車で走るために必要な筋肉である「臀筋」と「腸腰筋」に焦点を絞り、これらの筋肉の働きと、その動きを意識する方法から、効果的なトレーニング法、走り方まで科学的にアプローチして紹介している。走りに悩みがある人、春からのトレーニング方法を検討している人にはぴったりの特集だ。
メイン特集:読めば絶対失敗しない! あこがれのロードバイク生活スタートガイド
一方でサイクルスポーツは、春に合わせてロードバイクを始める初心者に向けたロードバイク新生活のガイド特集。
ロードバイクの楽しみ方から、購入方法、乗り始める前の心構え、交通ルール、そして、入門用ロードバイクを30台ピックアップして紹介されている。
まさに、ロードバイクを始めようと検討している人にはうってつけだ。
しかし、すでにロードバイクを持っていて、ストイックでもない私は、今回はメイン特集だけでは決め手に欠けた。そこで、サブ特集へと目を向けると、サイクルスポーツに幾つか気になるものを発見した。
・2017ロードホイールインプレッションPart1 カーボンクリンチャーホイール21本
・ロングライド&ヒルクライムイベントガイド2017 コースマップ付きで、全95イベントを紹介。
この2つのサブ特集である。特にフルクラムレーシングゼロを購入してすでに1年超。そろそろ、カーボンホイールというものへのステップアップもちょうど検討したいと思っていたのだ。
というわけで、2017年5月号の自転車雑誌対決は、サイクルスポーツに軍配が上がった。
CYCLE SPORTS(サイクルスポーツ) 5月号のコンテンツ
今月号の表紙は黄色。別冊付録として「ロングライド&ヒルクライムイベントガイド2017」が挟まれている。
イベントガイド2017は、大小さまざまなイベントが網羅されており、今年参加するイベントを見つけるのに非常に使えるものとなっている。
すでにエントリー終了しているものもあるが、それはそれで来年のプランに組み込めばいいだろう。
今年は、あずみのセンチュリーライドにエントリーしたが、奥多摩のヒルクライムの1つに参加してみようかなと思っている。行くまでが遠いんだけど。
目次
(メイン特集)
- 読めば絶対失敗しない! あこがれのロードバイク生活スタートガイド
(サブ特集)
- 週末に行く! ぶらりニッポンのじてんしゃ旅
- 2017ロードホイールインプレッションPart1
- 特別付録 ロングライド&ヒルクライムイベントガイド2017
(注目の最新モデルを試乗記事)
- キャニオン・アルティメイトCF SLX ディスク8.0
- グエルチョッティ・エウレカDX50
- リドレー・ヘリウムSLX
- ルック・765HM
以上のコンテンツの中から気に入ったコンテンツを少しだけ紹介します。
メイン:あこがれのロードバイク生活スタートガイド
メイン特集は42Pにわたり読み応えのある内容に。
これから始める初心者にももちろん使えるが、家族や友達などをロードバイクの世界に誘おうとしている人にとっては自分で説明するよりも、そっと雑誌を置いておく方が効果的かもしれない。
Part1ロードバイクの楽しみ方とは?
Part1はそもそもロードバイクの楽しみ方。始めようとしている人にロードバイク購入の後押しとしてモチベーションを与えてくれるかもしれない。
ロードバイクというスポーツの良さは上の4つに集約されているが、特に「脂肪燃焼」効率の良い運動であることや、「行動範囲」が変化することで得られる満足感は、まさにロードバイクの醍醐味である。健康な体と精神を手に入れるツールとしてロードバイクは最強だ。
このPart1から始まり、オススメの入門ロードバイク30台まで5つのパートでロードバイク生活ガイドは構成されている。
- Part1 ロードバイクの楽しみ方とは?
- Part2 ロードバイクはプロショップで購入
- Part3 乗る前に知っておくべきこと
- Part4 ロードバイクを心から楽しむ人々
- Part5 入門ロードバイクカタログ
ロードバイク以外にそろえるべきものなど、最初に悩みがちな自転車パーツ・グッズの準備についても紹介されている。
最後に最もページをとっているのが、入門用のロードバイク記事。
初心者にとってロードバイク選びは最難関でもあるから、この記事から気になったバイクを実際にショップへ行ってみてみると良い。
2ページの見開きを使って、ピックアップされた12台を詳細に。
最後に4ページでさらに18台のバイク。合計30台の入門バイクが紹介されている。
最初に紹介されているのは、ジャイアントのコンテンドSL1。
私も早々に記事にしているが、TCR SLR2と悩むところであるが値ごろ感もあるのでオススメだ。
サブ:週末に行く!ニッポンのじてんしゃ旅「電車、クルマ、飛行機でアクセス」
- 静岡・伊豆天城越えサイクリング
- 茨城・土浦周遊のんびりサイクリング
- 大分・国東半島巡礼
- 山形・寒河江、上山フルーツ街道
- 滋賀・ビワイチ進化中
と全国津々浦々のオススメサイクリングコースが紹介されている。
最後にこの「ニッポンのじてんしゃ旅」のムックシリーズ第二弾「青森サイクリングガイド」が紹介されている。
第一弾は、しまなみ街道を含む「瀬戸内7海道サイクリングガイド」だったが、しまなみ海道へ行く時に参考にさせてもらった。1年以上前の発売だったから、満を持しての第二弾というところか。
サブ:2017ロードホイールインプレッションPart1 カーボンクリンチャー21本
2017年の最新ホイールでは、カーボンクリンチャーモデルが多くなってきているようだ。カーボンホイールといえば、チューブラーモデルというイメージがあったが、近年ではクリンチャーの方が転がり抵抗が低く巡航性能が高くなってきており、必ずしも構造的にも重量的にも有利なチューブラーがすぐれているというわけではないらしい。
しかも、我々のようなホビーライダーにとってはパンク修理が容易なクリンチャーの方が、チューブラーよりも経済的であるため、必然としてクリンチャーモデルのホイールの方が需要が高まっている。
というわけでメーカーもカーボンクリンチャーモデルの開発に注力しており、2017年には、とうとう最も多い最新モデルが投入されるに至ったというわけだ。
その最新カーボンクリンチャーホイールから21本をピックアップして本誌では紹介されている。
有名どころはほとんど網羅していると言っても良さそうな特集だ。
ZIPP、カンパニョーロ、ROLF PRIMA、LIGHTWEIGHT、XENTIS、MAVIC、EASTON、BOTRAGER、GOKISO、FULCRUM、 ROVAL、BLACK INC、VITTORIA、SACRA CYCLINGなどなど。
30万円以上のハイエンドホイールから、10万円台のエントリーグレードカーボンクリンチャーまで、3人のインプレライダーが評価している。
ハイエンドホイールは軒並みそれほど評価が高くなく、ミドルグレードの方が評価が高い傾向があり、結構、公平な評価をされているのかなと思える。
純粋に使えそうな特集である。
中でも高評価だし、個人的にも気になったのは、「フルクラムスピード40C」税抜26万円。
SPEEDというシリーズ名は率直すぎるきらいはあるが、フォルム的にもリムハイト40mmの高さも評価高い。
全般的にカンパニョーロ系のホイールは性能面でかなり評価が高い。
中でもBoraについては、ハイエンドのBora Ultraよりも、ミドルグレードのBora Oneの方が評価が高いのは意外だ。
Campagnolo – Bora One (ボーラワン) 35 クリンチャーロードホイールセット
フルクラムのレーシング系のレーゼロ、クアトロあたりも値ごろ感があり気になるところ。
Fulcrum – Racing Zero (レーシングゼロ) カーボンクリンチャーホイールセット 2015
Fulcrum – Racing Quattro (レーシングクアトロ) カーボンクリンチャーホイールセット
いずれにせよ、もう少し、カーボンホイールについては研究を重ねて、次のホイールを今年中には一つ購入したいと考えている。
まとめ
今月号は、総合的にCYCLE SPORTSの方が読み応えがあるコンテンツが多かったように思う。
メイン特集:読めば絶対失敗しない! あこがれのロードバイク生活スタートガイド
とはいえ、BiCYCLE CLUBもトレーニング派の人にはオススメだ。
メイン特集:必要な筋肉を鍛えて効果的に使え! 目覚めよ! 「自転車筋」