2016年2月にフルクラムレーシングゼロを購入して以来、完成車の鉄下駄ホイールから解放され、あらゆるライドシーンが快適になり、いろいろな場所へロングライドへ出かけてきました。
ホイールを変えて走る楽しさが格段に上がり、パフォーマンスも向上したので、ロードバイクの趣味に拍車がかかり、よりディープにハマることに。
ロードバイク購入1年で国内旅行が10倍に
東京近郊なら、奥多摩、ヤビツ峠、高尾山、湘南など、旅行なら、しまなみ海道、沖縄、佐渡島、草津、京都、伊豆など。まだロードバイク購入から1年も経っていないのに、国内旅行の機会が10倍近く増えました。
元来、旅行が好きな方で、国内旅行よりも海外に行くことも多かったのですが、ロードバイクに乗り始めてからは、国内にある山を目指して旅行しはじめています。しかも、これまでに行ったことがないような土地に訪れる機会も多くなります。ロードバイクを持っていく前提になると、これまでの旅行とは全く異なる視点で旅先を検討するようになるからです。
そこに「山」があるか?
登山家でもなければ普段考えないことを常に考えながらロードバイクで走る場所を探し続けています。週末なら家から100km圏内の、連休ならば全国津々浦々の、眺望のいい自転車で登れる山を探しています。観光地などはあまり気にならなくなりました。温泉があると嬉しいですが。
去年、草津温泉から白根山をロードバイク登った時の眺望です。最高。
ちなみに街乗りも楽しくなるので、しまなみ海道に行った帰路、京都に立ち寄りました。もともと京都は修学旅行も含めて旅行や出張で何度も訪れたことがある土地です。
知っている土地でもロードバイクにまたがって走ると、これまでとは全く違った印象を受けます。京都駅からぐるっと金閣寺、嵐山まで1日で回ると、今まではわからなかった京都の広さを実感できます。また、自転車を漕ぐという能動的な移動手段を用いると、バスやタクシー、車で移動するよりも街の雰囲気や空気感など多くの刺激を常に受けることができます。
景色、風、音、匂い、路面から受け取るギャップ、坂の厳しさ、ダウンヒルの怖さ
その土地の空気を全て自転車を介してリアルに体験できます。これがロードバイクで走る楽しさの根源にあると思います。
簡単に言えば、ロードバイクで知らない場所を走流と、感情を大きく動かされます。車やバスなどで観光名所を転々と移動するだけでは決して得ることができない体験がそこにはあると思います。
用途によってホイールを変える効果
また、用途によってホイールを変えることで、初心者の頃は特に助けてくれます。
ロングライドやヒルクライムなどは特に初心者にとって辛いシーン。足の負担をなるべく軽減しつつ、しかも「走り」が変わりさらに乗るのが楽しくなります。
ホイールを変えたら、「走り」が変わった!?
そんな私のロードバイクライフをサポートしてくれたのは、本体に加えてホイールです。
アルミホイールの最高峰「フルクラムレーシングゼロ」。
ホイールを変えるだけでそんなに走りって変わるの?と最初は私も疑問でした。
フルクラムレーシングゼロなどちょっといいアルミホイールは10万円。ロードバイクで数十万円使ったばかりでホイールに手を出すのははっきり言えば躊躇していました。
しかし、ロードバイクをはじめて3ヶ月が過ぎた頃、勢いもあってフルクラムレーシングゼロを購入した。買ってしまうと、それまで悩みに悩んだ自分がバカに思えてくるので不思議です。
「走る」が楽しい
選んだホイールが良かったのか、あるいは、初心者ならではの錯覚やいいものを買ったというプラシーボ効果なのか、とにかく、ホイールを変えたことで走りが変わった感動と、ロードバイクに乗るモチベーションが強く、長く継続することになります。
気づいたら、半年で約5000kmもロードバイクで走ってました。
完成車のホイールのグレードについて
ロードバイクを始めて新車を購入する人の多くは、自転車ショップにある完成車の中から自分の気に入ったバイクを選ぶと思います。私もそうでした。
初心者は、完成車を購入する方が良いと思う。
ロードバイクの新車を購入するもうひとつの方法は、フレームだけを買って、残りのパーツは全て自分の好きなものを選んで自分だけのバイクを組み上げる方法。でも、これは玄人向け。パーツの特性などを知らなければ、自分好みのバイクを完成させるのは難しいです。
完成車であれば、メーカーがオススメするバランスの良い構成のバイクが手に入るので、間違いは少なくなります。メーカーだからこそ、自分の開発したフレームにあったパーツ構成にしているはず。
そして、1台目の完成車を乗り潰しながら、自分の中にロードバイクの知識やノウハウを貯め、パーツ特性などもわかってきたロードバイク3年目の夏(いつでもいいが)、最新の高級フレームを購入し、一から組み上げるのだ。(妄想)
私も2台目を購入する時は、フレームから組み上げたいと思っています。
では、そんな完成車を購入して、一番走りに影響を与えてくれるのが、ホイールです。
ロードバイクのメーカーはフレームを開発して生産しているので、フレームは開発しコストを抑えながら高性能のものを提供してくれますが、そこにつけるコンポやホイール、サドル、ハンドルなどは、他社製のものをセットにするしかありません。つまり、いくら営業努力してもホイールは安くならない。だから、多くの完成車にはシマノの安いホイールをつけて、セット価格を安くしているわけです。
ピナレロ完成車のホイール WH-RS010 1848g
ちなみに、私が買ったピナレロGAN SにシマノWH-RS010というホイールでした。
WH-RS010 は、Shimano の RS501 の後継モデルだ。
- ブラックで非対称のリム、スポークおよびハブ
- 磨耗インジケータ付きリムにより、リムの磨耗を発見でき安全
- リムの幅 (外側) は 21mmで、軽量アルミニウムアロイ製
- スポーク組みは、フロントが 20スポークのラジアルで、リアは 24スポークのクロス
- ホイールセットにはリムテープ、スキュワーがセット済み
- ハブ: 9/10/11 スピード対応
- 重量: 約 1848g
2kg近い重さのいわゆる「鉄下駄ホイール」値段も前後セットで定価15000円と激安。
もちろん問題なく走ることはできるので、ロードバイクを買って数ヶ月は十分楽しめます。
ちなみに、Giant2017年の新モデルCONTENDでは、Giantの独自ホイールPR2で同じく約1800g。キャノンデール2017年新モデルCAAD OPTIMOもピナレロと同じWH-RS010だった。完成車についているホイールグレードは2kg近いものが多いようです。
フルクラムレーシングゼロは、1,438gで、400g軽量化!
私が購入したフルクラムレーシングゼロ2016年クリンチャータイプは、前後で1438g。RS010に比べると400g近く軽い。
たった400gと思うだろうが、ロードバイクにとってフレームの次に重要なパーツはホイールだと思います。ペダルを踏んだ力がフレームを通して伝わり、ホイールが回転運動に変えるからです。
ホイールが重ければ回すのも重くなるし、総重量も重くなりよりパワーが必要になります。
さらにホイールは走行中に最も動くパーツです。特に外周部のリムが軽くなれば、漕ぎ出しが軽くなり、疲れた足でも走りが軽くなるでしょう。たった数百グラム軽くなっただけでも、ロードバイクの走りに変化と大きなメリットが生まれます。
高性能ホイールの性能について
シマノ、カンパニョーロ、フルクラム、ボントレガーなど各メーカーが様々なホイールを出していますが、ホイールの性能を整理すると以下の5つが挙げられます。
- 軽さ
- 剛性
- 回転力
- 空気抵抗
一つずつ順を追って説明していきます。
軽さ
まず軽さについては、先ほども記載しましたが、ロードバイクのホイールは、ベダルの力を回転運動に変える重要なパーツです。これが軽いことで漕ぎ出しが軽くなります。
ヒルクライムやロングライドでは、この軽さが有効になるシーンが多く、軽量ホイールが人気のある所以です。
剛性
剛性は、モノの形が力を加えて歪まない力です。ホイールの硬さだと思うといいかもしれません。
剛性が高いほど硬く、ペダリングのパワーをロスなく回転に変えてくれます。
逆に剛性が低いと、柔らかくてペダルのパワーをロスすることになるが、逆に道路の凸凹などの衝撃をいなして乗り心地は良くなります。
特にペダルの漕ぎ始めやヒルクライムなどでは、剛性が高いほどペダルを踏んだときの反応が良く走りが良くなり、乗り心地は少し悪くなります。
回転力(巡行性能)
回転力はホイールの中心にあるハブの性能である。回転をし続ける力で、ハブの中のベアリングの摩擦効率の良さで変化する。良いホイールのハブほど回転のロスが少なくなり、少し回しただけでそのまま回り続け流ので、巡航速度を維持しやすくなります
空気抵抗
リムと呼ばれる外周部分に厚みのあるホイールはディープリムホイールと呼ばれます。このリムの高さによって空気抵抗が軽減される効果があります。プロロードレースでよく使用されているので見たことある人も多いと思います。
ロードバイクにとって最大の敵である空気抵抗をホイールで軽減することを狙っています。
最も空気抵抗を減らすといわれるディスクホイールは全てがリム?です。
ただし、横風はもろに影響を受けるので、タイムトライアルなど限定されたシチュエーションでしか使えません。
私もいつかはディープリムホイールを買いたい。ディープリムホイールは脚力がないとあまり効果が得られません。時速40kmくらいの高速走行ができるようになって初めて空気抵抗を軽減する恩恵が生まれます。
つまり、時速20、30kmで走るならば、ディープリムホイールは無用です。
以上ホイールの持つ性能について理解していただけたでしょうか。
- 軽さ
- 剛性
- 回転力
- 空気抵抗
メーカーはこれらの性能を絶妙なバランスでホイールとしてまとめ上げていますが、様々なホイールがあるので悩ましい。この辺りの性能の違いがわかってくると自分の走り方や目的に合わせたホイールを選べるようになっていきます。
しかし、悩み始めたらキリがないので、実際にショップにいくのが早いかもしれません。
そして、「迷ったら見た目で決める!」
ロードバイクのバイク本体の中でもホイールというパーツは、面積の約半分を占めます。
つまり、見た目の半分をホールが占めているといってもいいかもしれません。だから、自分の好みにあったロゴ、スポークの色がいい、リムの高さのバランスがいい。そんな見た目で決めてもいいかもしれない。しかし、性能に間違いないことがわかっているブランドのなかから選ぶのは重要です。
シマノ、カンパニョーロ、マビック、フルクラムなど一般的な自転車ショップに置いてあるホイールのブランドであれば問題ないと思います。
まずは、自分好みのホイールメーカーを見つけることが近道かもしれません。
気になるメーカーを見つけたら、ネットのオフィシャルページなどでチェックしてみて、きになるホイールがないか調べて、いくつかのホイール候補まで絞りこんでいきます。
最後に性能と予算と見た目のバランスで、最終的に決断する流れです。
その頃には、ホイールについて造詣も深くなっており、満足のいくホイールが選べるはずです。用途によっていくつかのホイールを持っているかもしれません。
初心者にオススメのホイール
最後にいくつか初心者にオススメのホイールをピックアップして紹介します。
初心者には取り扱いやすい高性能アルミリムホイールが良いと思います。高価なカーボンホイールやディープリムホイールなどは、脚力も伴っていない状態で使用しても本当の効果を体感できない可能性が高いからです。
まずは軽くよく回るホイールは初心者の脚力でも効果を感じやすいと思います。
シマノ・アルテグラ6800
鉄下駄ホイール脱却の第一候補はアルテグラ。
イメージは優等生・学級委員長の丸尾くん。
カンパニョーロ・ゾンダ C17
シマノのライバル筆頭はカンパニョーロ。Zondaはアルテグラよりも若干軽い。
注目は、後輪のスポークの組み方上の写真のように3本ずつで組むG3組です。このスポークパターンが美しくヨーロッパのエレガントさを感じさせてくれます。
イメージはお金持ちの花輪くん。
(2017/2/7追加)カンパニョーロ・ゾンダ記事を参考まで。
フルクラム・レーシング3
私も買ったフルクラムの廉価モデルです。フルクラムは剛性の高いホイールメーカーです。カンパニョーロとは姉妹ブランドだが、より硬派でスポーツ感を感じさせてくれます。鉄下駄ホイールより、300グラムほど軽くなります。
イメージは体育会系の硬派、大野くん・杉山くん
以上の3つのホイールが4万円前後の価格帯で初心者の最初のグレードアップににオススメです。
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