渋峠ヒルクライム・日本国道最高地点2,172m地点まで自転車で見た絶景[Route24]

秋のシルバーウィークの後半の連休を使って、草津温泉へ。

もちろん、目的は、国道最高標高地点の渋峠までのロードバイクでのヒルクライムである。

草津温泉の温泉街から、標高2192mの渋峠までは、約20km。

本格的なヒルクライムとしては、STRAVAのセグメントでは、16.6kmほど。本当は軽井沢から草津、そして渋峠と満喫しようと思っていたのだが、2016年の9月は台風と秋雨前線が大当たり。出発当日の9/22も雨模様。直接草津温泉まで車で行くことにして、翌日の9/23雨がやむのに賭けることにした。

結果として、9/23は曇り空だが午前中は雨は降らず、ヒルクライムを決行。

特に帰りのダウンヒルの時には雨が降らないことを祈るばかり。

草津温泉

草津温泉はこじんまりとした温泉街だ。周りを山で囲まれているので、温泉地や観光地を巡るロードバイク旅の通過点としても使い勝手が良いだろう。

特に草津には無料の温泉がいくつもあるので、寄り道するのにもいいだろう。

今回は、渋峠とのんびり温泉が目的だったので、2泊することにした。

お世話になったのは、「ホテルみゆき別館」

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> 草津温泉「ホテルみゆき別館」

非常に値段も安く部屋は10畳くらいあって、貸切露天風呂も余裕で借りることができる。

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ご飯は出ないプランだったが、フロントには、朝食代わりにベーグルとコーヒーが無料で提供される。

宿の客もそれほど多くないので、共有の露天風呂も2回行って2回とも一人で貸切だった。

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内風呂のあり1人では十分すぎるほどの広さだった。

仲間と一緒に入っても3、4人は余裕だろう。

草津温泉の湯畑までも商店街を抜けて5分強と近いので観光の拠点としても使いやすい。すぐ近くに西の河原公園があり、ここの大露天風呂もオススメだ。これまでに入ったどの温泉よりも大きい露天風呂である。

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> 西の河原温泉

また、ここの西の河原公園はポケモンGOのレアポケモンが出やすい。ジュゴンが出現した。初めて見た。ケットシーというポケモンも出た。私は充電切れだったのだが、連れが捕まえていた。

草津温泉は、かなり満喫したが、いよいよ肝心の「渋峠」ヒルクライムである。

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渋峠ヒルクライム

草津温泉から白根山山頂、そして、さらにもうひと登りで、長野との県境の渋峠の日本国道最高地点・標高2,172mいたどり着く。

草津温泉→渋峠

草津温泉自体も標高が高いので、獲得標高は1,124m程度だが、いきなり坂を登り始めるコースレイアウトでもちろん十分なアップもしていないとかなりしんどい。

草津→ロープウェイ乗り場 4.5km 6%

まずは、草津温泉街から天狗山レフトハウスの前あたりまで移動。ここからが本格的な草津→渋峠のヒルクライムである。

おおよそ、3部構成になっていて、最初の第一部が白根山のロープウェー乗り場までだろう。道の両側が森になっており、木に囲まれていて森林浴気分で黙々と登る。

景色は全く楽しめないので、曇りだとかなり寂しい。8時から17時までの時間限定で通過可能な道なので、早めに行ったほうが車も少なく登りやすいだろう。

STRAVAのセグメントでは「殺生コース」22:44 平均時速12.1km。

すぐにギアがなくなってしまった。

ロープウェイ乗り場→白根山レストハウス 約7km

ロープウェイ乗り場からは森がなくなり見晴らしも良くなるので、周りの風景を楽しみながら登ることができるようになるが、激しい九十九折で道を行ったり来たりするので、ロープウェイのゴンドラと並走しながら、ダンスをしているような気分になる。

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途中、硫黄が噴出する殺生河原もあり、遅いながらも速やかにその場を離れる必要がある。

延々続くかに見えるロープウェイとのタンデム九十九折が終わる頃には、山肌はずいぶん寂しくなり、そして、眼下に絶景が広がる。

skyview

これまで苦しめられたつづら折を見下ろすことができる。

そして雲の切れ間に小さく見える街が草津温泉街だ。

この景色のためだけでも渋峠を目指す理由はある。

草津白根レフトハウス→渋峠 約5km

ロープウェイの終点辺りの草津白根のレフトハウスの駐車場近辺までくれば、ほぼ渋峠クライムは終わったようなものである。

ツール・ド・草津のコースもここまでのようだ。

レフトハウスを過ぎるとしばし下り、分岐を右に曲がり、渋峠を目指す。

間違えて左に下り続けると軽井沢を目指すことになる。それはそれでいいような気もするが、渋峠に行くなら右へ行こう。すぐに登りが始まる。

しばしのダウンヒルで回復したのもあるし、残りも3分の1程度になるとヒルクライムは結構気持ちが楽になるので快適である。

ただ、先ほどまで良好だった視界は、白根山頂上付近からずっと霧に包まれてしまっていた。

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日本国道最高地点の標高2,172mの渋峠の標識前でこんな感じである。

絶景を楽しめることを期待していたが、残念ながら、何にも見えない。

車やバイクで立ち寄る人が数人いたが、皆こんなもんかと感動はなさそうであった。

しかし、私は自力で登ってきたのと、やっと終わったぜという気持ちで開放感が半端ない。やはりロードバイクに乗っているからこその感動がそこにはあるよね。

ただ、車で登っただけでは全くありがたみがないのだろう。

そして、この標識を通り過ぎて、長野と群馬の県境にある「渋峠ホテル」へ。

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もちろん渋峠ホテルも霧の中。

シャーロックホームズの霧の街ベーカー街のようである。

そして、誰もいない。

名物の犬も出迎えてはくれない。

半グレになりながらも、さすがの標高で肌寒い。というか寒い。渋峠ホテルへと逃げ込んだ。

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犬も超絶まったりモード。

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午前10時くらいだからか、ホテルには誰もいない。そもそもあたりは霧の中だからここにいる意味もあまりないか。。

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ホテルの喫茶でコーヒーを一杯。

暖かさが嬉しい。

しばらく温まったが、外が寒くてダウンヒルを決行する勇気がなかなか湧いてこない。しかし、そうこうしている間に、霧が雨に変わるとやばいので、仕方なく帰路につくことにした。

100円で日本国道最高地点到達証明書を一応購入して、背中のポッケに忍ばせる。

ここからは寒くなければ楽しいダウンヒルだ。

帰りもまだ天候は持ってくれたので、あっという間に草津温泉まで30分程度でたどり着く。

登り16.6kmは1時間29分である。

本当にあっという間。

あれほど苦労して登った白根山もこんな短かったかと思うほどだ。

途中車がいたので全開のダウンヒルはできなかったものの景色を楽しむのには最高だった。

ヒルクライムの途中の絶景も好きだが、ダウンヒルの風景も大好きである。

渋峠、紅葉の季節なども楽しそうなのでお勧めである。

私は今度は春の開通に合わせて再訪したい。ぜひ、雪の回廊をこの目で見れればと思っている。