弱虫ペダルはいつの間にか50巻を超えて、自転車漫画では最長記録を伸ばしています。
まだ劇中では、まだ、2年目の途中と一レースの長いこと。1年目で優勝しちゃったから2年目はライバル校に狙われる立場ながらも偉大な3年生たちが抜けた穴はなかなか埋めきれてないので苦戦という流れが続いています。でも最後には箱学との一騎打ちなんでしょうなと思っています。
そんな中、弱虫ペダルの次に読みたい自転車漫画6選+1という記事を書きました。
この時点では読んでいなかったオススメの自転車漫画を見つけたので、今回はそちらを紹介したいと思います。
絵の感じがそれほど好みじゃない点と自転車漫画とは気づかなかったため、長年スルーしていました。この表紙をみてサッカー漫画だと思っていました。
ふとしたきっかけで自転車漫画であることを知り、早速、全17巻を読みました。
読んでみると、主人公のキャラ設定のせいか最初は全く受け付けませんでしたが、2巻が終わり、3巻でレースが始まると一気に面白くなり、あとは最後まで一気に読み切ることができました。
その展開がなんとなくあの名作バスケ漫画のSLAM DANKに似ているような気もしましたので、往年のスラムダンクファンにもオススメです。ロードバイクが好きな人にはひとまずオススメです。
それでは早速簡単にOVER DRIVEについて紹介していきましょう。
オススメ高校生のロードバイク青春漫画 OVER DRIVE 安田剛士 全17巻
OVER DRIVEは、週刊少年マガジンで2005年から2008年まで約3年間連載されていた「自転車ロードレース」を題材にした高校生の青春ラブコメ漫画。アニメ化もされた人気作品だった。私は全然知りませんでした。
作者の安田剛士さんは、このOVER DRIVEが漫画家としての連載デビュー作で、最近ではサッカー漫画のDAYS 1〜22巻(続刊中)も人気でこちらも昨年アニメ化されているので、こちらをご存知の方も多いのではないでしょうか?
OVER DRIVEで安田剛士さんのファンになったので、DAYSも読みましたが、こちらもさらに面白くなっています。サッカー漫画はやり尽くされた感もありましたが、主人公がヒーロー的活躍するのではなく、黒子として働くという組織論が中心なので社会人の方がもしかしたらぐっとくる漫画なのかなと思います。サッカーファンはもちろん、OVER DRIVEファンにもオススメです。
さて、簡単にあらすじを
取り柄もない弱気な主人公の少年が、片思いの女の子に誘われたのをきっかけに自転車に乗り始め、自転車部に入部する。入部してど根性で走り続けること2、3ヶ月で自転車部で地域の草レースデビュー!ゲスト参加のプロ選手とバトルしたりしながら、意外と結果を出して、いよいよ全国の高校生自転車部の強豪とのレースへ参戦!目指せ優勝!
といったような流れです。
細かい勝ち負けなどをはしょるとなんとも内容がなさそうですが、主人公とヒロイン以外のキャラクター設定はハマっていて、読み進めるほど面白くなってくるので、オススメです。
そして、特に序盤がスラムダンクに似ています。
作者自身もスラムダンクの井上雄彦のイラストがきっかけで漫画家を目指したと明言しているので、オマージュなのかもしれません。その辺りも注目しながら読むと面白いと思います。
また、全17巻で完結しているのもちょうどいい長さで読みやすいです。
ここがスラムダンク的だよ! OVER DRIVE
好きな女の子に誘われて、自転車部へ!
まず、鬼門の第一話。
主人公やヒロインの設定・世界観、そしてストーリーの軸など説明しなければいけないことが多い第一話ですが、OVER DRIVEはここら辺で結構失敗しています。
絵が趣味の主人公が、中学から片思いの女の子と偶然教室で2人きりになって、どもりながら、絵を書かせてくださいと思い切ってお願いする。という最初の流れがどうもグダグダで、肝心の自転車という世界観、ストーリーの軸に入るのがこのどうでもいいシーンをクリアしてからようやくというテンポの悪さです。
スラムダンクは、いきなり花道が振られて、あと一人で100人といきなりクライマックスな条件設定をしたあと、赤木晴子に声かけられて、「バスケはお好きですか?」と直球でテーマに突入する。そして、よこしまな気持ちで桜木花道は入部する。
OVER DRIVEは、グダグダしたあと、ヒロインの女の子が、なぜか主人公を自転車部に誘う。実は兄が自転車部で部員を連れて行くとお金がもらえるバイトなのだが、(これではヒロインも銭ゲバで好きになれないが)、そして、主人公はよこしまな気持ちで入部する。
なんにせよ、可愛い子に頼まれたら高校男子は断れない。という鉄則は貫かれており、スラムダンク的であります。
同じ学年のライバル登場! 玄人 vs 素人の図式完成
自転車部に入って、なかなか伸び悩みながらも、LOVE仲間な精神を手に入れた主人公が、一人練のヒルクライムで強力なライバルと出会います。そして、素人の主人公に比べれば、圧倒的に速い。そして、捨て台詞のように主人公の仲間をバカにして去っていき、ライバルに敵フラグが立ちます。そして、ライバルは当然イケメンでどこか影があります。
流川楓 vs 桜木花道 のような同学年の格差ライバルの図式がOVER DRIVEでも完成します。
まだ、時折ドタバタとラブコメをやっております。
レースが始まったらラブコメ終了
そうして、ライバルとひとしきりの決着が出ると、いよいよ主人公の初レースに突入。そして、レースシーンが始まると、青春ラブコメ漫画シーンは一気になくなります。このスポ根漫画に変貌して、LOVEはすぐにいらなくなる展開はスラムダンク的ですね。スラムダンクでも最後の方はヒロインの赤木晴子の存在を忘れていましたよね。
ただ、OVER DRIVEでは、初レースが始まるのが第3巻の終わりくらいですが、ここからぐんぐん面白くなっていきますので注目です。レース中には様々なキャラクターがしっかり見せ場があるので、レース展開の作り方はかなりうまく飽きずいテンポよく読み続けられます。
OVER DRIVEをこれから読み始める人は、もし最初が合わなくても3巻まで我慢してレースが始まるまではぜひ読んでみることをオススメします。
スポ根漫画で難しいのは、ポッとでの敵キャラクターとの葛藤とちゃんと作って、短期的な目標設定を読者にわかりやすく作って、それを裏切ったり、ギリギリまでピンチにしながら達成させたりすることで、安田剛士さんは、次作のDAYSでもサッカーの試合シーンがうまくて面白いですね。サッカーって点が入るか入らないかなので、途中の展開をうまく作れないと全く面白くなくなります。キャプテン翼の時代は「出るか!?オーバーヘッドシュート!」的な必殺技の出し合いで展開作ってましたが、今の時代はリアリティで、実際のサッカーの戦術などに精通していないと、面白くありません。
OVER DRIVE 全17巻リスト
以下にOVER DRIVE 全17巻を紹介します。ぜひ4巻までは読んでみてください。
最初はちょっと辛いかもしれません。自転車に乗るまで乗ってから、目標ができるまで少しテンポが遅めです。
ライバル出現でちょっと山ができます。
そして、初レースがスタート!
レースの最初の山岳が終わる4巻まで読んでみるとあとは一気に読める展開に入っていきます。
これ以降は実際に読んでみてください。
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