真夏ライド用におすすめのステンレス製の保冷ボトルは、夏は大活躍してくれている。
冬でもステンレスは保温してくれるので、あたたかいお茶も飲めるので、一本は持っておきたいボトルだ。
ふたタイプの保冷ボトルのUNICO B.free
ストロータイプのサーモス
そんな便利なステンレス製の保冷ボトル。
いつでも使えると思っていたが、例外的に使用できないときがあることに今更気付いた。
それはレースやイベントライドのときだ。
レースやイベントライドの集団走行でステンレスボトルが不向きな理由
今度、鈴鹿サーキットで行われるレースイベントに参加することを決めてから脳内シミュレーションしてみたところ、残念ながらステンレスボトルは使用しないほうがいいだろう。
そのダメな理由は、まず「ステンレスの重さ」
これは、単純に速さを競うのに重いボトルでわざわざ不利になることもないダオル。サーキットは登りがないのでそれほど問題ないかもしれないが。
次がもっと重要な、「ボトルが落ちたら危険」
レースやクリテリウムなどの本気ライドのときは特に集団走行で落車の可能性も少なくないところに、硬いステンレスのボトルは人にとっても、自転車にとっても危ない。
というわけで、ステンレス製の保冷ボトルを諦めることにした。
しかし、夏は暑い。鈴鹿サーキットを走るときにも冷たい飲み物が欲しい。
レースイベントなど人が多いところで、自販機なども売り切れてしまったりして冷たい飲み物が手に入るか不安。
というわけで、普通のプラスチック・ポリエステル系のボトルで保冷力の高いボトルを直前になって探してみました。
すると、ノーマルボトルと比較して、最大4倍!の保冷力をうたうボトルを発見!
淡い期待をこめて、早速購入したのでレビューします。
レースやイベントでも使える保冷ボトルCAMELBAKポディウム
今回、購入したのは、CAMELBAKの保冷ボトル「ポディウム」
キャメルバックは、画期的な水分補給装置であるハイドレーション・システムを世界で初めて製品化したメーカーで、1988年のアメリカ・テキサス州で行われた過酷な自転車レース「Hotter’n Hell 100マイル・センチュリーライド」に参加した救命隊員で、「輸血バッグ」と「手術用のチューブ」を使った水分補給装置をサイクルジャージに縫い付けたことがそのルーツ。
それ以降、20年にわたってハイドレーション技術の最先端を走り、リザーバーを始め、トレイルランニングでも使えるバッグやボトルなど、実用性の高いスポーツ関連商品を開発し続けている。
そのCAMELBAKが開発したサイクルボトル「ポディウム」は3段階の保冷力でラインナップされている。
左からポディウムの「ノーマル」、「チル」、「アイス」
ノーマルは普通のクリアボトルで明らかに保冷力はなさそうだ。
そして「チル」はその2倍の保冷力、さらに「アイス」は4倍の保冷力を誇っているそうだ。
CAMELBAK ポディウム(ノーマル) 定価:1,500円(税抜)
CAMELBAK ポディウム チル 定価:1,750円(税抜) 保冷力2倍!
CAMELBAK ポディウム アイス 定価:3,600円(税抜) 保冷力4倍!
しかし、不思議なのが価格設定。ノーマルとチルはほとんど値段が変わらない。しかし、アイスは2倍以上の値段になっている。
ノーマルを買う理由が見つからない。
そして、「アイス」はいきなり高価格で、ステンレスボトルとほとんど値段が変わらない。
レースなどの特殊なシーンでなければ、安定した保冷力の期待できるステンレスボトルの方が良さそうに思う。
とはいえ、今回は、その特殊なレースに参加することが決まってしまっているので、少々値が張るのはガマンして、4倍の保冷力の「CAMELBAKポディウム アイス」を購入しました!
「CAMELBAK ポディウム アイス」その保冷力の秘密とレビュー
これが、購入したCAMELBAK ポディウム アイス。
容量は620mlとペットボトル500mlに氷を加えてもOKと十分なサイズです。
まず、保冷力の秘密は、ボトルの外壁の素材と構造
- 高密度多孔質のエアロゲル素材
- 2重構造
ポディウムのチルは、2重構造だけで保冷力を高めているところを、アイスではさらに断熱性の高い素材を使用することで、さらに2倍の保冷力を実現している。
CAMELBAK ポディウムの実用的なこだわり。
購入してから改めて気づきましたが、保冷力とは別の部分でもポディウムは、普通のサイクルボトルと比べて、かなり細部にまで、こだわりを持って開発されています。ボトルのちょっとした気になる部分を解消しているので、小さなことですが、結構いいです。
そのまま飲めるバルブ
通常の自転車ボトルは、飲むときにバルブの飲み口を歯で引き上げて飲み、戻すときに押し込んで閉じる必要がありますが、CAMELBAKポディウムは、医療用シリコンで製造された自動で開閉するバルブで、ボトルを押したり、吸ったりすると水が出ますが、それ以外では出ない構造になっています。
ちょっとしたことですが、なんども補給することを考えると、かなり嬉しいです。
柔らかくて押しやすいボトル本体
ボトル本体がかなり柔らかく、押しやすいです。
飲むときに変な力を込める必要もなく、かなり喉が乾いている時はぐっと押せば勢いよく水を飲むことができます。
銀イオンと抗菌素材のHydro-Guard加工で防カビ・抗菌効果
ボトルはどうしてもカビが生えてきますが、その点でも特殊な素材でカビや細菌の繁殖を防いでくれる加工を施しています。
こちらは買ったばかりなのでわかりませんが、多少は効果があるんじゃないでしょうか。
またバルブは取り外し可能なので、隙間の気になる汚れなどは取ることもできるのはちょっと嬉しいです。どうしても飲み口って汚れがちなので。
凍らせてもOK!
ポディウムごと凍らせてもOKとのこと。
凍ると容積が膨張するので、少なめに入れて凍らせたボトルを持っていけば、一本目のボトルを飲み干した頃に溶け始めてキンキンのドリンクを飲むことができそうです。
レース当日は待ち時間もあるので、ポディウムはホテルで冷凍して持って行こうと思いついております。
最後に、保冷力を検証してみました。
ポディウム アイス 室内28℃、保冷力レビュー
真夏のライドで検証をしたかったのですが、あいにく雨が続いており、今回は室内のローラー練習でポディウムアイスを使って、保冷力を体験してみました。
(実験方法)
冷蔵庫に入っていたミネラルウォーターをポディウム アイスに入れて、1時間弱のローラー練習の最中、終了後、数時間経過後で、飲んでみた水の体感での冷たさをレポートします。
- 0分後 投入直後は、もちろんキンキンに冷たい。
- 20分後 変化なく冷たい
- 40分後 変化なく冷たい
- 1時間後 変化なく冷たい
- 4時間後 冷たい感じは全然する。
- 6時間後 普通。常温よりちょっと冷たい感じ
室内温度で1時間程度ではほとんど変わりませでした。
さらに4時間ほど経過した後に飲んでみたところで、やや冷たいというほどになっていますが、室温で放置した水と比べると、冷たさがかなり残っていました。保冷力は確かにありますね。
ただ、真夏だとさらに早くぬるくなると思います。
私の持っている普通のボトルだと、30分も走れば立派な白湯になっていますが、このボトルだとどうなのか気になります。
また、機会を見つけて実走レビューもしたいと思います。
CAMELBAKポディウム アイスまとめ
今回購入したボトルの魅力を感じた性能をまとめます。
- 保冷力はノーマルの4倍
- 開閉いらずでそのまま飲めるボトル
- 超柔らかい本体
- 防カビ・抗菌効果の高い加工
- 凍らせてもOK
保冷力以外にもちょっといいボトルなので、3シリーズをうまく使い分けるのもありだと思います。
しかし、アイスはちょっと値段が高いですね。それなりの価値は確かにありそうですが。
CAMELBAK ポディウム(ノーマル) 定価:1,500円(税抜)
CAMELBAK ポディウム チル 定価:1,750円(税抜) 保冷力2倍!
CAMELBAK ポディウム アイス 定価:3,600円(税抜) 保冷力4倍!