中古自転車の買取・販売サービスのバイチャリが、2017年秋から始める新サービス「スニークル」がすごい気になります。
コンセプトは「スニーカーのように自転車を乗り換えるロングタイムシェア」。
スニーカー×サイクルで「スニークル」と名付けられたようだ。
記事のタイトルの通り、月3,480円から定期的に自分の好きな自転車を乗り替えたりできる会員サービスということだ。
この気になる「スニークル」について、簡単に調べてみた。
自転車のロングタイムシェアサービス「スニークル」のシステムについて
愛車として一台のロードバイクを持っていても、他のロードバイクにも乗ってみたいなーという浮気心はロードバイクファンにはよくある話。
一般人にとって、ロードバイクは高額商品だ。何台もぽんぽん買えるわけがない。
さらに、日本の住宅事情の狭小住宅では、仮に購入したとしても何台も置いておくほどのスペースはない。
もちろん、お金持ちならば、気になるロードバイクを次々購入して、自宅に専用の自転車ガレージを作って、週末には愛車たちを並べて、酒を一杯やるなんて楽しみもあるのだろう。
だから、私がこの新サービス「スニークル」でもっとも期待しているのは、いろんなロードバイクの乗り心地を体験したい。という持っているからこそレンタルしたいというニーズを満たしてくれるサービスだ。
今週はスペシャライズド、来週はトレック、再来週はコーダブルームなんてのも面白そうだ。とちょっとレンタル気分でロードバイクを選ぶイメージだった。
結論から言えば、少しイメージと違うサービスだった。
毎週乗り換えるといった短期的なレンタルではなく、3ヶ月や半年といったもう少し長期間のリース契約のようなサービスのようだ。
まず1台目は6ヶ月間乗る必要があるようだ。
そうして、乗り換えの権利が発生し、以降90日間(約3ヶ月)で乗り換えていくことができる。
スニークルのサービス詳細
- 取扱店舗:バイチャリ中目黒店 → スニークルtokyoとしてリニューアルオープン
- 利用料金:3,480円〜5,980円
- 提供エリア: 東京23区(順次拡大予定)
- 契約条件: 年齢18歳以上。敷地内に屋根付きの駐輪場又は室内での保管が可能なこと。
- 対象自転車: 現時点では詳細が公表されていないが、新車で平均20万円前後の高級自転車とのこと。
公式サイト上でも、対象の自転車はまだ公開されていない(8/8現在)
ただ、「事前申込み」をすることが可能だったので早速、登録してみた。
「問い合わせ』も可能のようだ。
事前申込みフォームの登録内容は以下の通り
自分の連絡先情報を入力するだけだった。
レンタルしたいバイクの種類を選ぶといった選択肢があってもいいような気がする。
カスタマーがどんな自転車の種類を利用したいのか、マーケティングにもなると思うし、カスタマーにもその情報を提供すればいいのだから。
入力の手間を軽減するためにアンケート項目を減らしたのかもしれないが、電話番号はもう時代的に要らないので削除して欲しい。少なくとも必須項目にするのはやめて欲しい。
電話するスタッフの手間もかかるし、メールであれば問い合わせの応答フォーマットを作っておけば対応も短縮できるのに。というわけで当然、私はメール連絡を希望した。
メール問い合わせのその後(10/30追記)
その後、8月中に「ただいま準備中です。」というメールがきて、しばらく忘れていたのですが、10/30にいよいよサービス開始直前のメールをいただきました。
11月下旬納車スタート!
—-メール内容—–
スニークルの利用料金って妥当なのか考えてみる。
スニーカーを履き替えるようにというほど気軽ではなく、まず最初の一台は半年間乗る必要があるサービスなので、割と本気で選ぶ必要がある。
3,480円×6ヶ月として、約20,000円支払うことになる。
新車で20万円前後の自転車とのことだが、基本的にはバイチャリの保有する中古バイクであることは間違いない。
例えば、ピナレロで検討してみよう。
2017年モデルのGANでも298,000円と高額すぎるので、スニークルの対象自転車にはならなそうだ。
そこで、実際にバイチャリで取り扱いのあるバイクから逆算してみることにした。
バイチャリ Yahoo!店で値ごろなピナレロのロードバイクを検索してみると、一台見つかった。
バイチャリサイトより引用
PINARELLO 「ピナレロ」 NEOR 2015年モデル ロードバイク
値段:159,840円(税込)
一方、NEOR新車時の小売価格を公式サイトで調べてみると、
PINARELLO 2015 NEORは希望小売価格:¥214,920-(税込)
すでに3年ほど経過しているモデルだが、5万円ほどしか値段が下がっていない。
ここの調査でわかるのは、NEORの3年36ヶ月の価値=50,000円。
これをNEORの1ヶ月の価値に割り戻すと、1か月=1,388円となる。
スニークルの利用料金が、1か月=3,480円と考えると、ちょっと高い。
もちろん、サービス料金などを上乗せされるので仕方ないが、やはりちょっと高額な印象を受ける。
もちろん会員がたくさん増えて、ビジネス規模が増えればもっと価格を下げられるだろう。
料金の中に車両の保険なども含まれているのであれば、意外と妥当な値段とも言える。
また気になるのは、自転車の状態維持などの利用規約。
ある程度、自転車の資産性を保ったまま返却されないとビジネス的には問題が出てくるだろう。
本サービスの詳細がわかったら、この利用規約は十分にチェックしておいた方がいい。
故障、盗難などで、思わぬ追加料金などを支払う義務があるのならちょっと敬遠した方がいい。
スニークルで気をつけておきたいこと
・利用による劣化、傷、サビなどの責任条件
・事故などによる故障の責任条件
・盗難による紛失の責任条件。
・最低契約期間
など、利用者が不利になりそうなシーンでの条件は、詳細がわかったら追加していきたい。
それでも気になるスニークル
価格や利用規約、あとは、対象となる自転車などなど、まだまだ詳細がわからないのでなんとも言えないスニークルということがわかってきましたが、「いろんなロードバイクを乗り換えられる」というサービスは非常に気になる。
特にロードバイクを趣味としてこれから始めようという人が半年くらい実際に乗ってみて楽しめるかどうか試してみるという利用の仕方は意外といい気もする。
2万円ほどかかってしまうが、せっかく買っても継続できなかったら20万、30万円とかかるのでさらにもったいない。
いや、でもだからこそ、乗らなきゃ損ということで乗りまくっているうちに好きになるということもあるか。
1か月ほどでやめることができるサービスであれば、ロードバイク初心者が1か月だけお試し!という使い方が一番の勝ち筋かもしれない。
それで趣味になるなとわかったら、もっといいロードバイクを最初から買えばいいと思う。
(参考記事)ロードバイクメーカーランキングに最新版に更新しました。