5代目ピナレロPRINCE FX最新2019モデル!ドグマF10直系セカンドグレードの実力は?

ツール・ド・フランス2018年の総合優勝マイヨ・ジョーヌは、PINARELLOを駆るチームスカイのゲラント・トーマスでした。

これでチームとして4連覇。PINARELLO DOGMA F10の強さは今更疑う余地はなさそうです。

そんなPINARELLOの最新2019モデルとして新登場したのが、5代目のPRINCEです。

DOGMA F10の設計思想を継承したミドルグレードモデルです。

今年のMt.富士ヒルクライムのピナレロブースで秘密裏に展示されていました。(撮影禁止)

その後、情報解禁となり店頭にも並び始めてきたので早速チェックしてきました。

GAN乗りとして多少複雑な気持ちもありますが、なかなか良さそうなモデルなのでレポートとインプレをご紹介していきます。

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PINARELLO(ピナレロ) PRINCE(プリンス) 2019モデルの特徴とインプレ

2014年の2世代前DOGMA65.1の直系ミドルグレードPRINCEから、2016年はDOGMA F8の直系はGANというニューモデルに移り変わっていたましたが、4年ぶりにDOGMA F10直系ミドルグレードモデルとしてPRINCE(プリンス)が帰ってきました

1997年初代、2003年2代目、2008年3代目、2014年4代目に続いて、2018年5代目PRINCE(プリンス)です。

新型PRINCEはDOGMA F10の設計を受け継ぐ最新ミドルグレード

1世代前のPRINCEはうねうねとした波状のフォークが特徴的で人気のあったモデルですが、新型はハイエンドモデルDOGMA F10の設計を受け継いでおり、エアロフレームのようなシュッとした形状に変わりました。

新世代ONDAフォークのカーブやエンド部で後ろに少しだけ伸ばした「フィン」ダウンチューブを凹ませてボトルをチューブに近づけ空力性能を向上を狙っていたり、昨年登場したDOGMA F10の性能を取り入れています。

新型PRINCE独自の設計も

細かい部分ですが、DOGMA F10のフレームと全く同じというわけではなく、金型は別で新規に起こしているので新型PRINCEならではの部分もいくつかあります。

前輪の形状に沿ったダウンチューブの形状、ブレーキキャリパー本体がフレームに埋まるようになっているなど、昨年からさらに空力を進化させている部分もあるようです。

フレームサイズが豊富

これは新型PRINCEだけではなく、前ミドルグレードGANでもそうですが、ミドルグレードでもフレームサイズが豊富

新型PRINCEは11種類もサイズ展開され、自分の体のサイズにぴったりのフレームを選べるメリットは意外と大きいです。

特に男性の身長170cm前後のボリュームゾーンは、53, 54, 55, 56と細かくサイズを分けてあるので恩恵を受ける方も多いでしょう。

サイズ展開を減らしてコストダウンするメーカーも多い中、ピナレロならではのロードバイクへのこだわりを感じます。

  • PRINCE FX 44SL, 46.5SL, 50, 51.5, 53, 54, 55, 56, 57.5, 59.5, 62
  • PRINCE 42.5EZ,44SL, 46.5SL, 50, 51.5, 53, 54, 55, 56, 57.5, 62

PRINCEでは、42.5EZサイズと小さめのサイズも展開されていて、小柄な女性でも乗りやすいサイズをカバーしている点も注目です。

PINARELLO(ピナレロ)PRINCE(プリンス)2019モデルのスペック・価格

それでは、プリンスのグレードごとのカラーバリエーション、スペックや価格などの詳細情報を紹介していきます。

PINARELLO PRINCE FX

ピナレロの最新ハイグレードモデル「ドグマF10」の設計思想を用いて展開されるPRINCEシリーズ。

その最上位グレードがPRINCE FXです。

昨年までPINARELLOミドルグレードモデルだった GANの「GAN RS 」の位置付けに当たります。

ミドルグレードと言いつつも価格帯は、他のメーカーのハイグレードモデルとほぼ変わりません。

PINARELLO PRINCE FX (2019)

SPEC(スペック)

  • フレーム素材:T900 3K ハイストレングスカーボン
  • カラー:グラディエント ヴルカーノ / レッド・ホワイト /グラディエント フルオライト / ボブメタル
  • コンポ:アルテグラR8000系 / ポテンツァ / NEW105 R7000系
  • サドル:Fizik ANTARES R7
  • ホイール:FULCRUM Racing Quattoro Carbon / SHIMANO WH-RS100
  • 価格:Dura-ACE Di2 970,000円(税抜), アルテグラ完成車528,000円,フレームセット455,000円(税抜)

価格設定ミス?と思ったのが、フレームセット45万円に対して、アルテグラの完成車52万円とその差は、たった7万円のところ

この約7万円でフレームに、アルテグラコンポとホイールサドル、ハンドルがついてると考えられます。

フレームセットを買うくらいなら、アルテグラ完成車買ってパーツ取りすると、コスパ良すぎませんかね。利益あるんでしょうか。

また、最上位のDura-ACE Di2モデルは、フルクラムのクアトロカーボンホイールがついて100万円切っている構成も良さげですね。

PINARELLO PRINCE

PRINCE FXの1グレードダウンモデルが、PRINCEです。

昨年までのPINARELLOミドルグレードモデル GANの「GAN S 」の位置付けに当たります。

PINARELLO PRINCE (2019)

SPEC(スペック)

  • フレーム素材:Carbon T700 12K
  • カラー:カーボンレッド / BOB(ブラックオンブラック / ホワイトオレンジ
  • コンポ:アルテグラR8000系 / ポテンツァ / NEW105 R7000系
  • サドル:Fizik ANTARES R7
  • ホイール:SHIMANO WH-RS100
  • 価格:アルテグラ・ポテンツァ完成車 435,000円(税抜), NEW105完成車385,000円,フレームセット275,000円(税抜)

今年、リニューアルした最新105搭載モデルが登場しました。

性能面では一個前のアルテグラと同程度という噂もあるので、アルテグラモデルとの価格差5万円を他の装備に使いたいならNEW105を選ぶのが良いとおもいます。

ディスクブレーキモデルも

PRINCEにはディスクブレーキモデルも展開されます。上記写真の一番右のモデルです。

通常のリムブレーキモデルよりも、ディスクブレーキモデルの方が少し値段が高くなります。

また、ディスクブレーキモデル完成車は、コンポがアルテグラのみの展開なので、高めですね。

初めてのロードバイクを安く揃えたい人は、通常のPRINCEのコンポ105を選ぶのがオススメです。

PINARELLO PRINCE DISKモデル(2019)

SPEC(スペック)

  • フレーム素材:Carbon T700 12K
  • カラー:カーボンレッドのみ
  • コンポ:アルテグラR8000系
  • サドル:Fizik ANTARES R7
  • ホイール:FULCRUM RACING 500 DB
  • 価格:アルテグラ完成車478,000円(税抜),フレームセット295,000円(税抜)

これからロードバイクを始める人で多少お金に余裕がある人は、ディスクブレーキモデルはおすすめです。

制動力が高いので安全性が上がります。

ホイールグレードはFULCRUM RACING500とリムブレーキモデルよりちょっといいものがついてます。

ただ、完成車レベルのホイールで特段すごくいいわけじゃないので、このちょっといいホイールを決め手に選ばなくて良いとおもいます。

ホイールは別で自分好みのものを後々買いたくなりますし。

まとめ:PINARELLO PRINCE 最新2019年モデル

昨年登場したPINARELLのハイエンドモデルDOGMA F10のエッセンスを早くもミドルグレードで楽しめるPRINCEの登場です。

性能面では、GANと比較するのが良さそうですが、空力性能の面では進化していると言えそうです。

価格面では、昨年までのGAN RSと比較するとPRINCE FXが少し高くなっていますが、新型フレームの新登場の時は開発費もあるため若干高くなるのは致し方ないですね。来年にはもう少しこなれた価格になると思います。

まだ登場したばかりなので、他の人と被らない期間をたっぷり楽しむために狙っている人は、早めにゲットして楽しみたいところでしょうか。

個人的には、カラーバリエーションにブルーがないのが少し寂しいですが、実物を見るとピナレロのカラーリングはフレームにぴったりで美しく魅せるデザインになっていると感心させられます。やっぱりロードバイクは見た目が重要ですから。