ガジェットやデータ好きのちょっと理系ロードバイク乗りの通る道として、「サイコン」という細く長い一本道がある。
ロードバイクは、普通の自転車に比べると格段にスピードが出るし、1日で結構、長い距離を走るので、その成果を確認するために、サイコン(いわゆるサイクルコンピュータ)を愛車に取り付ける人は多い。
いま、どのくらいのスピードで走っているのか、1日でどれくらいの距離を走ったか、最高速度50km出た!とか、累計走行距離1000km超えたなど、目に見える数字で自分の実績を見るのは、楽しいものである。
しかし、この「サイコン」というガジェット沼は意外と深い。
速度や距離で満足できていたあの頃の純粋な気持ちはどんどん薄れ、ケイデンスや心拍数、GPS、高度、気温などあらゆるデータで計測できるものならなんでも知りたい!欲にかられ、より高性能の「サイコン」やデータ計測デバイスに手を染めていく。
もし、できることなら、ロードバイクで走っていてすれ違った可愛いあの子のデータも入手したい!公開してくれるのならば!
それはさておいて、このサイコン沼の行き着く先とも言えるのが、パワーメーターだ。
最近、これに手を出そうか悩みはじめている。そして、見つけた格安のAROFLY。なんとチューブのバルブにつけて空気圧の変化でパワー計測するという異端児っぷりがスゴイ。
AROFLYアロフライ Ultra Smart Bike Meter ウルトラスマートバイクメーター 【Bluetooth対応】
そんなサイコン沼の最終フェーズ?パワーメーターに突入するまでの話とこのAROFLYという異端なパワーメーターの真価について調べて見た。
サイコン沼1 初期症状 「速度と距離がわかればいいや」ロードバイク購入日
ロードバイクを購入に合わせて、サイクルコンピュータを購入。
本体などでお金を使っているから、キャットアイなどの値頃なやつを。
ケイデンス(回転数)も計測できるものももちろんあるが、1万円近くと高くなるので、最初は諦めた。
そして、ロードバイクに乗り始めるとやっぱりサイコンあってよかった!
今日は40km/hとか出た。30km/hで10分くらい走り続けた。今日は50kmも走った。
など、データが少ないながらも、自分の走りを客観的に見ることで、少しずつ楽に走れるようになっている成長感を実感しやすく、モチベーションの持続にもつながる。
サイコン沼2 中毒症状「GPSもケイデンスも心拍も・・・」2ヶ月後
2、3ヶ月もすると、ロードバイクで100kmくらい走り始める。かなり遠くまで走るようになるので、GPSが欲しくなる。知らない街を走るから、ナビもあるといいな。などとどんどん欲求は高まり、そしてたどり着くのが、GARMIN Edge。ついでに
いま思えば、ナビゲーションってほとんどいらない。
ケータイがあるし、事前にルートを入れるのがちょっと面倒だ。
でも、GARMIN EDGEは買ってよかった。
心拍モニターにケイデンスも追加されることで、エンジンである自分の体調やケイデンス速度の感覚を身につけられる。
ギアチェンジも一定のケイデンスを維持しながら行うことができるようになるので、ロードバイクを乗りこなしている感覚が嬉しい。
サイコン沼3 禁断症状 「すべてのデータを我が手に」 STRAVA有料会員に
ガーミンを手に入れると、すべての走行データを自動でSTRAVAという自転車ログアプリにアップロードしてくれる。
走行データをうまくアプリ上でアレンジしてくれるので、走った後の小休憩では、STRAVAのデータ振り返りを楽しむのが日課になる。
コース上にたくさん設定されているセグメントの走行タイムが記録され、世界中のサイクリストの中でのランキングもわかってしまうので、やる気も上がるような、あまりの差に心が折れたりする。
でも、気づいたらSTARAVAを何度も見ている。
※STARAVAはパワーメーターがなくても推測の出力パワーデータも出しているので、ちょっとパワーも気になり始める。
サイコン沼4 末期症状 「パワーに手を出す」
そして、いよいよ禁断のパワーメーターに関心を持ち始める。
パワーメーターは、ペダルに伝える力をW(ワット)でパワーを計測するデバイスで、BluetoothやANT+などの通信を使用して、サイコンに出力パワーを伝達する。パワーは特にトレーニングに取り入れる意味合いが強く、結構、マジで走る人向けのデバイスだ。
しかし、知ってますか?パワーメーターって、値段がとてもお高い。
今年SHIMANOがパワーメータ付きののDURA-ACEのクランクを発売を始めましたが、13〜15万円。
私みたいなホビーライダーには、こんな高額のパワーメーターなんて豚に真珠だなんて思っていましたが、Tacx Neoというパワーメータ付きのローラー台を購入してZwiftを始めて、自分のパワーを客観的に見る楽しさを知ってしまった。
また、パワーデータを見ながら走ることで、より効率よくパワーを出せるペダリングのスキルを磨けるかななど思い始める。そうやって高いものに手を出すことに対する心理的な外堀を自ら埋めはじめている。
こうして、いよいよパワーメーターの検討を本格的に始めるようになったのだ。
AROFLY アロフライ Ultra Smart Bike Meter ウルトラ スマート バイクメーター
10万円を超えるパワーメーターは、さすがになかなか買えない。もっと安いのないかなーと日々悶々としていたのですが、つい最近発売されたばかりの格安パワーメーターのAROFLYを見つけた。
バルブのキャップのようなこれらのパーツでパワー計測するというのだから面白い。
そして、値段はたったの16,000円。
タイヤのチューブの空気を入れるバルブのところにつけて、速度変化による空気圧の変化から出力パワーを計測するという斬新さ。。
このAROFLYのパワーメーターの仕組みは、F-117ジェット戦闘機のピトー管を参考に開発されている。
このピトー管は戦闘機の対気速度を測定するためにある。
つまり、ペダルを踏み込む時に起こるタイヤ圧力の微小な変化を測定し、それを高度な計算でパワー出力値に変換するということだ。
ガジェット好きの私は興味がそそられてしまう。
しかし、空気圧を基準にする手法については、ちょっと疑問がある。おそらく道路のギャップや段差などでも空気圧は変化したり、徐々に空気は抜けていき、空気圧は一定に保たれない。
おそらくだが、計測データは結構安定しないのだろうなと思われる。
ただ、値段なりの精度だと割り切ってその日のパワーとしてみるのはありかもしれない。
また、データは、スマートフォンのアプリで確認でき、パワー出力以外にも、速度、走行距離、ケイデンス、高度変化など、460時間までの走行データを記録することができる。
AROFLY ウルトラスマートバイクメーターソリューション
税抜価格:16,000円
サイズ:直径2.3cm 高さ1.9cm
重量:9g(バルブアダプター無し) 11g(バルブアダプター付き)
対応バルブ:米式、仏式(付属のアダプターを使用)
機能:パワー出力、速度、走行距離、ケイデンス、高度変化、データ記録
電池:CR1632
付属品:バルブ゙アダプター(仏式バルブ用)、スマートフォンフォルダー、電池交換用ツール
AROFLY ウルトラスマートバイクメーターソリューション/Yahooショッピング
実売価格は、15,000円ほど。
安いのは魅力だが、データ計測というのは精度がよくないとあまり意味がないので、まだ発売されたばかりで評価の定まらないうちはなかなか買いづらい。誰か素敵な御仁が購入してレビューを共有してくれると非常にありがたい。
そして、そんな御仁に私もなってみたいとは思うが、今はまだ勇気が足りない。