ロードバイク歴1年ちょっとの私は、まだまだロードバイクに乗っているだけで楽しいお年頃。
日本中の風光明媚な場所や、近所の山とかまだまだ行きたいところが沢山ある。しかし、まとまった休みがないとなかなか旅乗りは難しく、週末のライドも近くのサイクリングロードから峠を目指すお決まりのルートになりがちな昨今であります。
それならば、もう少しトレーニング寄りの走りを始めて、ヒルクライムイベントやレースに出てみるのもありかも。なんて無謀にも思い始めたりもする。
しかし、速い人は本当速いからそんなレベルに到達できるのか。全くイメージがわかない。レースなんて場違いなところに私みたいなど素人が入ったら、強面レーサーたちに肩で小突かれそうで不安。
というわけで、今回ご紹介したいのは、日本トップクラスのホビーレーサーたちの決戦バイクやトレーニングにフォーカスした意欲的な雑誌「勝つためロードバイクセッティング」
初心者の進路を決める参考に「勝つためのロードバイクセッティング」
2/20に発売された本著は、プロロードレースの世界ではなく、アマチュアとして、日本のレース界で一目置かれるラーダーたちにフォーカスを当てている珍しい雑誌である。
ツール・ド・おきなわ、乗鞍ヒルクライムの強豪ホビーレーサー17名のリアルなバイクセッティングを徹底解剖したかなりチャレンジングな雑誌だ。
しかし、合理的だなと思うのは、プロのロードレース世界ではスポンサーとなる企業の機材を使用するのが当たり前だ。選手たちは自分のチームの機材を受け入れるしかない。一方で、この本では、アマチュアトップレーサーたちが長年のレース経験を経て、様々なメーカーのパーツの中から自分の意思で選び抜いたパーツを使用したセッティングが紹介されている。具体的に使って、日本のレースで実績を上げている。そこには企業原理や広告の入る余地がない。
今どき珍しく良心的な雑誌だ。本当に良いものを紹介する気概にあふれている。
実際、フレームはTIMEやLOOK、ホイールはGOKISOやLightweightなど、広告や販促力の強いとは言えないメーカーの機材が本当に数多く紹介されている。
2010年モデルのフレームを乗っている人もいて、もはや、最新機材じゃないからなどと言い訳の余地もない。
このような状況からわかるようにかなり商業心理のないぶっちゃけた機材特集本である。
1人の機材とトレーニングをみっちり6ページで紹介
今回は、17名の選手について、6ページにわたって詳細を紹介している。
まずは、プロフィール・実績
そして、機材が3〜5ページ
最後の1ページで1週間のトレーニングスケジュール
これを17人分。
結構、読み応えがある。
機材についてももちろん参考になるが、いかんせん、懐事情が最大のネック。おいそれと手を出せない。
すぐ参考にできるのは最後の1ページ。トップホビーライダーたちがどれくらい乗っているのか参考になる。みなさん平日は仕事をしているので、どれだけ効率良いトレーニングができるか追求されているなぁと参考になる。
朝練派が多いので、低血圧な私はちょっとショック。
仕事終わる頃には暗くなってしまうので当たり前といえば当たり前か。
続編はあるのか!?!?
非常に興味深くて面白い雑誌なのだが、続編が発売されるのかがちょっぴり心配。
雑誌といえば、広告ページで広告費を得るのが常識だが、今回の本は、広告費の豊富なメーカーが載せるメリットがなかったためか、ほとんど広告ページがない。
表紙をめくるといきなり本編スタートだ。
広告は、表2、表3、表4とショップ紹介が2ページしかない。
この本は売れないと儲からないやつだ。
今後も続くかはどうかは、売れ行きにかかっている。来年も発売されたら、発行部数に対する実売部数(セルスルー)が良かったのだろう。
私は1週間遅れてから発売されていたことに気づいて本屋を数店回って発見したのでまずまずの売れ行きではないかと想像するが、どれほど需要が続くかによって、来年になって再開できるかどうか変わってくるだろう。
レース熟練者の皆様にはライバルたちのリサーチに、私のような初心者たちは、今後この濃ゆいレースの道へ進むかどうかの踏み絵として、本著を楽しめるのではないかと思う。
かくゆう私は、まだこのレベルの高い世界に憧れるにとどまっている。