3月を過ぎると春を感じ始めます。すぐに暖かい気候になるかと思いますが、実際は4月中旬くらいまでは意外と寒い。暑い夏を終えて、秋を迎えときも、朝は涼しくても日中は残暑がきつかったりします。
そんな季節の変わり目の春や秋は、意外とウェアを選ぶのが難しい時期ではないだろうか?
去年は、埼玉の幸手までロードバイクにまたがり花見ライドに出掛けました。
辛かったのは帰り。昼は暖かくてちょうどよかったのが、夕方から急に風が強く、冷たくなりはじめて、太陽が雲に隠れると、寒さに震えるほど。
そんな失敗を踏まえ、1日の気温や天候の変化にうまく対応する春・秋の自転車ウェア着こなしのコツとおすすめの自転車ウェアを紹介していきます。
春・秋のロードバイクウェア選びのコツは、「重ね着」
ま春や秋は、ずっと暑い夏やずっと寒い冬と違い。1日の流れの中に、気温の変化が大きい。
例えば、過去7年間の東京の4月15日の気温の年表だ。
同じ4/15でも、最低5.7℃〜最高22.6℃と実に17℃近い気温の変化があります。
春・秋のロードバイクの自転車ウェア選びには、この気温の変化の幅に対応することが重要です。。
そして、それをたった一枚で解決するような万能な自転車ウェアは、存在しません。
そこで、春・秋の自転車ウェアの選び方のコツは、「重ね着」を前提にしたアイテム選びである。
もっと言えば、細かい「重ね着」がコツ。
体のパーツごとのウェアを用意して、寒くなったら重ねて着ていくことで、暖かくもでき、暑くなったら、一枚ずつ脱いでいくことで、涼しくもできる。自分の体感温度に合わせて自由に調整できるようにしましょう。
そして、もう一つ、重要なのが「末端」の防寒対策。
ロードバイクはスポーツであるから、走らせている間は筋肉が動き熱を生み出す。特に上半身や太ももなどは、熱を発して、汗をかき暑くなるのだが、運動量が少ない手先、足先は気温が上がっても意外と寒さを感じやすい。
体質にもよるが、冷えやすい人は、春先でも末端だけは冬の装備にしておくなどの対策は有効でしょう。
春・秋の自転車ウェア選び、2つのコツ
- 細かい「重ね着」
- 「末端」の防寒
以上2つのコツを実現する春の自転車ウェアの選び方と、特に初心者おすすめのアイテムについて紹介していきましょう。
春・秋のライドを快適にする「重ね着」とおすすめウェア
まずは、「重ね着」、もしくは「レイヤード」アイテムを整理します。ベースとなる基本の自転車ウェアはもちろん持っている人が多いと思うが、初心者の方は特に、重ねるウェアは、しっかり押さえておきたい。
基本となる自転車ウェア
ロードバイクに乗って走るために最低限必要な自転車ウェアを整理します。基本のロードバイクウェアを揃えれば、気温20度前後なら、これだけを着て走れば問題ありません。
- レーサーパンツ/ビブショーツ
- 半袖ジャージ
- グローブ
- サイクルキャップ
- インナーウェア
サイクルウェアの機能については以下の記事に詳しく書いたので参考まで。
まずは、ベースウェアから一つずつ説明していきます。
レーサーパンツ/ビブショーツ(初心者は、ここ大事)
まず自転車ウェアの中でもっとも重要なものは「パンツ」
他のウェアは、仮に安めのもので済ませても構わないが、とにかくパンツだけは質の良いものを買うことをおすすめします。それくらいウェアの中でもっとも機能の違いが出ます。
コストパフォーマンスで選ぶなら、日本ブランドの中でももっとも優秀なパールイズミがおすすめ。パッド性能の違いでロードバイクの乗り心地、長距離乗った時の負担が大きく変化します。
レーサーパンツ
初心者が選びやすいのはレーサーパンツだと思います。普通の短パンのような感覚で履くだけです。お尻にパッドがあるのでサドルとのクッションになったり、擦れなどのストレスがなくなります。基本的には下着はつけずにそのままはきます。
その次のステップとしては、より本格的なサイクルウェアのビブショーツの選択肢があります。よりロードバイクにフィットするような作りで、機能性が高く快適性が上がります。
ビブショーツ
腰履きのレーサーパンツと肩紐で釣るビブショーツの大きな違いは、お尻のパッドが安定することです。
腰履きのレーサーパンツはペダリングするうちに多少ずりさがってしまったり、パンツ自体がどうしても動いてしまいます。その点、ビブショーツは肩紐でつられているので、サイズの合ったものを買っておけば、お尻のパッドがずれることは全くなくなる。だから、長時間のロングライドでも安心してペダリングを続けることができます。
私の場合は、ビブショーツに変えてからは、お尻の痛みはほとんど感じなくなった。(それなりに走っていたので体幹も鍛えられてポジションが正しくなったのかもしれませんが)それくらいビブショーツの方がおすすめのサイクルパンツです。
半袖ジャージ
ジャージについては、半袖ジャージがいいでしょう。春・秋はこれだけでは寒い可能性があるが、昼の暖かい時間帯は丁度いい。寒いときは後述の「重ね着」ウェアで解決出来ます。
ジャージの選び方は、サイクルジャージであれば良いでしょう。通気性や汗の速乾性のある着心地のいいウェアはたくさんあるのでその中から選べばOKです。デザインが気に入ったものを見つけましょう。
ブランドでは、コスパのいいパールイズミが最初のウェアとしてやはりおすすめです。
ジャージで注意なのが、レトロジャージ。数十年前のライダーが来ていたようなデザインのウール製のジャージなどは機能性が悪く、チクチクして痛かったりします。普通にジャージを探していると出会うことはないと思いますが。
グローブ
グローブについては、指切りのグローブもあるが、春・秋は指先まであるグローブが良いでしょう。アーリーウィンター、ライトウィンターなど、少しだけ厚手のグローブを選ぶとより良いかもしれません。初夏や初冬まで使用できます
グローブ着用の目的は防寒だけではありません。
転倒時などの怪我の予防にもなりますし、ハンドルと摩擦を作るのでホールド感が増し、バイクコントロールがしやすくなります。プロのロードレーサー、特にベルギーの選手などは素手で乗りこなす人も多いのですが、初心者はグローブは暑くてもつけて置いたほうがバイクコントロールが安定するのでおすすめです。
サイクルキャップ
ヘルメットの下にサイクルキャップをかぶるのは、ロードバイク乗りにとっては基本だと思います。
頭から出る汗を吸収してくれるのがまず大事です。あとはツバで、太陽の日差しから目を守ることもできます。
安くてもいいので、1つは持っておくのがオススメ。
インナーウェア(初心者が持つべき★)
さて、初心者があまり気にしない、もしくは着ないのが、「インナーウェア」でしょう。
インナーウェアを初心者が持つべき「ベースウェア」として強調しておきます。
重ね着アイテムではなく、基本装備のウェアと考えてください。
ロードバイクはとにかく汗が大量に出るスポーツです。インナーウェアは、サイクルジャージの前に汗を吸収し、さらに乾きやすくする機能性があります。ジャージ1枚だと汗であっという間に全身ベタベタになり、乾く暇もなく次の汗が湧き出て、ウェアの吸収力がなくなるとずっと汗だくです。。
インナーウェアという吸汗性の高いウェアを着ておくと、汗に悩みが大きく軽減され快適なライドを楽しむことができます。
袖なしか、半袖のモノを1枚持っておくのがおすすめです。
冬も使える長袖という選択肢もありです。
ただ、インナーシャツは脱げないので、ライド中はずっと長袖になってしまいます。ちょっと肌寒い時期に使用するイメージでしょう。基本は半袖インナーで、寒くなったら後述のアウターを羽織るのが良いでしょう。
以上、ロードバイクに乗るときの必須の基本の自転車ウェアの説明です。
まずは、春・秋に合わせたベースウェアを揃えるのがレイヤードの準備です。
寒いときに「重ねる」自転車ウェア
ベースとなる自転車ウェアを揃えたら、あとは、気温の変化に対応しながら「重ね着」するウェアを揃えていきましょう。
重ね着ウェアの選び方としてもっとも重要なのが、「脱いだときに小さく丸めて、ジャージの後ろポケットに収納できる」ことです。
ベースウェアと違い、重ね着ウェアは、着たり、脱いだりする前提です。脱いだときにジャージの後ろポケットで収納できるものを選ばないと非常に困ります。もちろん、サドルバッグなどに入れてもOKですが、信号待ちや走行中などにサクッと済ませたくなるので、ジャージの後ろポケットを前提にしておいた方が手間がかかりません。
例えば、重ね着の収納用にリュックを背負ったりするのはぜひ避けた方がいいでしょう。ロードバイクは身軽で乗れれば乗れるほど、気持ち良く、楽しく走れるものです。
それではそんな収納性の高い重ね着ウェアを紹介していきます。
ウィンドブレーカー
まずは、上半身をカバーできるウィンドブレーカー。最終兵器として後ろポケットに忍ばせておきます。
これは、下の写真のようにぐるぐる巻いて、最後にはポケットサイズまで小さくなる優れものです。
気温の変化だけではなく、ヒルクライム後のダウンヒルなども急速に冷えるので、大活躍してくれます。
長袖ではなくウインドベスト(ジレ)という選択肢もあります。
こちらは袖なしでベストが防風になっているので、強風などで活躍してくれます。体幹をガードしていると袖なしでも意外に暖かったりします。
アームカバー (初心者が持つべき★)
続いて半袖ジャージから出る腕をカバーするアームカバー。なかなか初心者は手を出さないアイテムの一つではないだろうか。春・秋は長袖ジャージを着るより、半袖ジャージに組み合わせて使えるアームカバーを持っておく方が何かと便利です。
また、春先や秋などの寒い時期に半袖ジャージが使いまわせてコスパも大変良くなります。長袖ジャージは、意外と着れる季節が限定されてしまうので、最初から「半袖ジャージ×アームカバー」の組み合わせで揃えるのがおすすめです。
半袖ジャージを着て、走りだしや肌寒いときだけ、腕にアームカバーを装着する。走ってるうちに暑くなったらアームカバーは外し、丸めて後ろポケットに入れます。
また、寒くなくても日差しが強い時などは、UVカットで日焼け防止にもなったりするので、夏でも活躍してくれます。
レッグウォーマー (初心者が持つべき★)
足の方は、サイクルパンツの下に重ね着するレッグウォーマー。
これもアームカバーと同様、ショートパンツと組み合わせて春・秋に大活躍する。ロングパンツ1枚買うよりもレッグウォーマーを一つ持っておけば、ショートパンツを使いまわせるし、体温調整もできるのでおすすめです。
特にパンツはいいものに出会うまで、買い足したいので、ロングパンツを買うよりは、ショートパンツを2、3枚買い進めながら、寒いときはレッグウォーマーと合わせ使いをすると良いでしょう。春、秋、初冬くらいまでは乗り切れると思います。レッグウォーマーを履くだけでも風を防いでくれるので、足の寒さが軽減されます。また足は意外と寒くないので、結構、長く使えます。
走り出しが寒いときは、レッグウォーマーを装着して、走ってあったかくなったら、休憩のコンビニなどで、脱いで後ろポケットにしまうようにうまく着脱しながら活用します。夕方帰りになって肌寒くなってきたら、また、レッグウォーマーをつけて走れます。
春・秋に寒さを感じやすい「末端」を守る自転車ウェア
冒頭にも書きましたが、ロードバイクに乗って筋肉を動かす部分は、春・秋のやや寒いときでも走り続けていれば寒さを感じなくなりますが、運動量の少ない手先や足先などは、特に寒さを感じやすく、走るのがちょっと厳しくなるほど致命的に凍える場合もあります。
特にヒルクライム後のダウンヒルでは、超スピードで降るので、少し肌寒いときだと、手足の指が本当にちぎれるんじゃないかと思ってしまうほどです。この「末端」については、春・秋でも冬用のウェアを採用しても良いでしょう。
ソックス
ウィンターソックスを少し寒そうな日には履いておくのがおすすめです。足先はそれほど暑くても大丈夫です。
末端が強い人は、普通のソックスで問題ないです。
シューズカバー
もし、深刻な末端冷え性を自負する人は、つま先だけのシューズカバーをつけて防風対策するのがおすすめです。
着脱はしづらいのでつけたらつけっぱなしで走ることになるが、防寒性能は格段に上がります。
インナーグローブ
指先については、フルグローブで十分だとは思いますが、念のためという場合には、インナーグローブを持っておくのもありです。
夜になって帰る予定のときは、急に寒くなったりすることがあるので、保険として持っておくのはおすすめ。そこまでせずとも、どうしても寒くなったら、コンビニで軍手とか買って重ね着してもいいかもしれませんが。
春・秋の自転車ウェア選びの2つのコツ、「重ね着」「末端」のまとめ
以上のように春の気温差を乗り切るためには、ベースと重ね着と末端がキーワードとなります。
「ベース」となるウェア
- レーサーパンツ/ビブショーツ
- 半袖ジャージ
- グローブ
- サイクルキャップ
- インナーウェア
「重ねる」自転車ウェア
- ウィンドブレーカー
- アームカバー
- レッグウォーマー
「末端」を防寒する自転車ウェア
- ソックス
- シューズカバー
- インナーグローブ
以上、春・秋の気温の変化にうまく対応して、快適なライドを楽しんでください。
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11/4までです。
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