2/9に発売された「価格・目的別達人が選んだベスト100モデル ロードバイク・コンシェルジュ2016」
1620円(税込)とまぁまぁする値段ですが、おすすめの自転車購入ガイドブックでした。
春に向けて、ロードバイクを注文するにはベストタイミングの今日この頃。最新モデルが気になる人も多いのでと思います。
本屋に行けばいろいろとロードバイク最新モデルのインプレ本がありますが、どれもカタログ的に自転車を紹介しているように思う。細かく詳細まで記載されたスペックが掲載されているが、どうも初心者にとってはとっつきづらく難しいと思う。自転車の写真も白バックで、真横から綺麗にとったものが多く、やはりカタログを見ているようであまり盛り上がらない。
自転車に詳しい人が、左脳で、性能を比較して理解しながら買うのには向いていると思うが、初心者で、特に最初の一台を買う人にとっては、ロードバイクに対する知識が乏しく、性能を比較するモノサシも持っていないので、もっと右脳を使って直感で気になるバイクを見つけられるガイドブックの方が良いと思う。
やはりロードバイクのようにそれなりに値段のする買い物は盛り上がって、これを買ったらこんなすごい世界が広がるんだというイメージを増幅させてくれるようなガイドブックが向いている。
このロードバイクコンシェルジュ2016はそんな初心者にとっておすすめのガイドブックだ。
このガイドブックの優れているところは、用途別に価格別におすすめのロードバイクを10人の達人が選んで紹介するというコンセプト。そして、達人が実際に乗っているライド写真で気分を盛り上げてくれるところ。
初心者でも、ロードバイクが欲しいなら目的はある。でもその目的に適したスペックが何かがわからない。だから、スペック情報を見てもどのバイクがいいか選べない。そこを達人の視点で、おすすめの用途を教えてくれるのがとても初心者にとってとっつきやすい。
このガイドブックでは、用途を「レース」「ヒルクライム」「ロング・ブルベ」「CX・グラベル」「ツーリング」の5つに分類して、価格のグレードを「ハイエンド」「ミドルグレード」「エントリー」の3段階に分けて紹介している。
- レース ロードレース全般を想定
- ヒルクライム 上りの性能に秀でたモデル
- ロングライド・ブルペは、丸一日走り続けるような距離と時間が長いサイクリング
- CX(シクロクロス)・グラペルは、シクロクロス競技、もしくは未舗装路を想定したモデル
- ツーリングは、比較的スローペースで自由度の高いサイクリングを想定してモデル
シクロクロスをいきなり選ぶ初心者はいないかもしれないが、その他は初心者でも気になる用途だと思う。
ガイドブックでは、この価格グレード順に10人の達人たちが、おすすめバイクを用途とともに紹介していく。
1台のバイクに対して2ページ。
1ページ目が、達人の迫力のあるライド写真。2ページ目は、屋外で撮影された横からの自転車写真と、特徴を絞った詳細紹介文というページ構成。スペック情報もあるが値段とフレーム、コンポの種類、タイヤなど割とさっくりしていて、パーツ何gなどすごい細かい情報はない。これらの情報を削る勇気を賞賛したい。初心者にとってはスペック情報が一台ずつあってもあまり参考にできない。バイクの特徴をビシッと教えてもらえる方がより自転車を理解しやすい。
やはり、迫力ある演出されたライド写真がこの本の構成の中で一番おすすめです。
ロードは見た目で入るべき!と思う。
僕もピナレロは、名前とスカイブルーで決めました。在庫の関係で、赤白のピナレロならすぐ手に入ると言われ、悩みましたが、赤白にしなくてよかった。いまも愛車として不満はほぼありません。
スペックに多少違いがあっても、見た目が気に入っていないと乗るモチベーションがダウン。乗らなければバイクじゃない。
といっても、見た目は好みがいろいろあると思う。いぶし銀なフレームの形や色が好きな人もいるだろうし、はではでピンクとかの人もいると思う。あくまでライド写真はイメージを増幅させてくれて自分の好みを見つけやすい。実際は、店頭で実物をみてそれを確信に変えれば良い。
逆にこのガイドブックは、自転車に詳しい人には物足りないかもしれない。
しかし、いまから初めてのロードバイクを買おうという人が、パラパラと眺めながら右脳で想像力を膨らましながら、どのメーカーがかっこいいとか、フレームはカーボンか、アルミか、とか、用途は、やっぱりロングライドかなーなど、まずは数多あるロードバイクの中から、気になる数台に絞っていくのにとても使える。
絞り込んだ数台に対しては、また別の雑誌を見るもよし、お店に足を運んで実物を見るもよし。
僕はしばらく買いませんが、初心者レベルでは、カーボンの乗り心地の良さとか、アルミのクイックな反応とか、最近のエアロブーム、ディスクブレーキはどうなのかなど勉強になりました。
あと、自分の愛車PINARELLO GUNSが選ばれていたのが嬉しい。
2台目を買う頃には僕もスペックで自転車を選べるようになりたいなと思いますが最初の一台を選ぶときにはコンシェルジュの言葉は道標になります。
自分にぴったりの一台を見つけていく楽しさを増幅させてくれるガイドブックになっていると思います。
悩める初心者の最初の一台選びに、
とりあえず立ち読みからどうぞ。
Route92