サイクリストにとってコーヒーは必需品と言ってもいいだろう。
ヨーロッパのロードレーサーたちは無類のコーヒー好きという話だし、セガフレードもトレックのスポンサーについたということは、そういうことだろう。
ポタリング・サイクリングの寄り道として、カフェは最有力候補でもある。
とくにこの寒さが厳しい冬、自転車で北風に戦いを挑み、芯まで冷えた体を温めてくれる一杯のコーヒーは再出発の活力をあたえてくれる。甘いクッキーなどもあればさながらエイドステーションだろう。
今回は、そんな寄り道カフェとして最適なFuglen Tokyoをご紹介。
ノルウェースタイルのヴィンテージの家具や食器に囲まれながら、ニューヨークタイムズ紙のコラムニスト、オリバーストランドが、“世界で最高、飛行機に乗ってまで試しに行く価値あり”と絶賛したコーヒーを楽しめるカフェ。
Fuglen Tokyo @代々木公園
Tomigaya 1-16-11 Shibuya-ku Tokyo Japan
03-3481-0884
Daylife: Mon-Fri: 08:00-19:00 Sat-Sun: 10:00-19:00 | Nightlife: Wed: 19:00-00:00 Thu: 19:00-01:00 Fri-Sat: 19:00-02:00 Sun: 19:00-00:00 |
ヴィンテージな雰囲気に包まれた店内
エアロプレスコーヒー
迷わず、エアロプレスコーヒー520円を注文しよう。
エアロプレスは、コーヒーの抽出方法の一つで、注射器のような専用の機器で、コーヒーを空気圧で押し込み短時間で抽出する。この抽出方法だと、コーヒー豆の良さが重要で、あまりよくない豆が混ざっていると、コーヒー豆の悪い苦みや渋みが出てしまうため、あまり一般的な抽出方法になっていない。だから、Fuglenは、コーヒー豆へのこだわりに自信があるため、この抽出方法でも提供できるわけだ。さらに、コーヒー豆の焙煎時間も短くすることで、コーヒー豆のフルーティな味わいを実現している。それがノルウェースタイルらしい。
そんなに変わるものかと疑った目で、(舌で?)一口飲んでみると、これまでの深煎りの苦いコーヒーとは、はっきり異なる飲み物であることに確実に気づくだろう。最初は、酸味が少し強いなからだと思うのだが、2口、3口と飲み進めるうちに、このノルウェーのコーヒーの味に舌が慣れ、はまっていく。
特徴的なのは後味だ。フルーティな酸味と苦味ではなくキレのあるコーヒーを飲み終えると、これまでのコーヒーとは違い、後味がさっぱりとしている。ストレートティーを飲んだ後とさほど変わらないと思う。
苦みが後味でコーヒーが苦手という人にも、Fuglen Tokyoのコーヒーはおすすめ。ぜひコーヒーとは思わずにトライしてみてほしい。
愛車を眺めて飲むコーヒー
店内では、窓際の外に向いたカウンター席がおすすめ。
宇田川遊歩道の脇に愛車を停めれば、暖かい店内からずっと眺められる。
ロードバイクにつきまとう、盗難リスクも避けられるし、うっとりと愛車に見とれられる。
寒空の下、テイクアウトしたコーヒーを飲む必要もない。
コーヒーと一緒にタバコを一服という人も安心してください。
外には、店をぐるっと囲むようにベンチと小さなテーブル。可動式の灰皿が設置されている。
外で四季を感じながら飲むコーヒーは、たとえ冬でも気持ちが良いのでこちらの席もおすすめです。
ところで、 Fuglenとは、ノルウェー語で「鳥」という意味だそうだ。
サイクリングの寄り道にエアロプレスコーヒーを飲めば、翼を手に入れ、再び愛車を颯爽と駆り出せる活力が手に入るだろう。
Fuglen Tokyo 自転車で寄り道したいカフェである。
Route92